繻子(しゅす)蘭 / Rattlesnake plantain

繻子蘭が咲きそうだ

本棚の上の可愛らしいつぼみ。ビロードのような光沢のある黒い葉は繻子蘭。初めは握りこぶしほどの大きさ、2〜300円の小さなビニールの鉢植えだったのに、数年でずいぶん大きくなり、棚からせり出してくるようになった。

邪魔になり、放り出そうかと思う頃になると、それを見透かしたかのようになんとも可憐な蕾を膨らませる。まさに色仕掛け。乙女のような細く白い首に載せたほんのり赤みのある蕾。やがて白い十字の花が静かに開く。その下には﨟たけた黒繻子、縦縞のあだな装い。

植物の世話など殆どしない。忙しいから、ただ見るだけ。文字通りの「目をかける」=世話なら、していることになるかもしれないが。窓際に直径5cmほどのサボテンが2個、去年の夏から瀕死の状態でなんとか生きている。捨てられた鉢を、ダメ元で持ってきたものだ。暑さの中ですっかり干からびていたやつが、今度は冬の寒気に、中の水分が凍りかけている。私は薄情にも、せいぜい夜はビニール袋を一枚かけてやるだけ。なぜか繻子蘭と同じところには置いてやらないのだ。

死ぬか生きるか、水分と保温のギリギリ最低限だけを与えて、結果を観察している。自分が何様のつもりかはしらないけれど。

投稿者:

Takashi

Takashi の個人ブログ。絵のことだけでなく、日々思うこと、感じることを、思いつくままに書いています。このブログは3代目。はじめからだと20年を越えます。 2023年1月1日から、とりあえず奇数日に書くことだけ決めました。今後の方向性その他のことはぽつぽつ考えて行くつもりです。

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