テーマが大事(応用編)/First pitch in Autumn

もとの写真
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First pitch in autumn
First pitch in autumn

応用編。(写真)秋の野球グラウンド。ゲートの向こうで一人が作業中。柔らかな秋の陽が他に誰もいない球場にふりそそいでいる。(テーマ)=「ゆるやかな静寂」。秋の野球グラウンド。野球の練習中。第一球が投げられる(これが題名)。グラウンド上の選手たちの躍動と、それとは無関係に進む夏から秋への季節・時の流れ。

Baseball field. Softly autumn-sunlight is downpouring there and on players. “Silent leniently” is the Theme of this work.

モチーフ:①銀杏の木とその葉を透かして幹に落ちる陽、コンクリートに落ちる葉の影 ②金網とゲート ③選手たち ④観客は居ない ①~④は優先順位。

ポイント1:野球は作者の好み。サッカーでも構わないが、「若いひと」「スポーツ」などが解りやすい。何人くらい必要か、顔まで描くかどうかなどはサイズによる。F6という小品なので、ここでは「野球」と感じてもらえる程度でいいだろう(優先順位③)。観客は描かない方が楽だし、テーマ的にも合っている。選手も最小限にし、グラウンドを広く見せることで、秋という季節に移る一種の寂しさも表現できたら一石二鳥。

ポイント2:銀杏の幹と背後のコンクリート壁に落ちる葉の影は最重要ポイント(優先順位①)。ここにエネルギーの大半を注ぐ。グラウンド上の「小さな」「動」に対する「大きな」「静」の、無関係で両極的な対比の同時進行を、ドラマの監督になった気分で演出する。

ポイント3:金網とゲート。重要な脇役(優先順位②)。どの程度詳しく描くかはケースバイケースだが、最低限のリアリティが無いと作品自体に説得力が無くなる。少し頑張るところだ。