秋の夜は

秋の静物を描く

今日(11/20)は曇りの予報に反し、一日前の予報のような雨になった。11月は関東の平野部では穏やかな日が多いが、雨が降るとやはり冬の近さを感じる。

夏の暑さの中では赤い色など見たくもないが、秋も晩秋に近くなると(そういえば立冬をすぎているのだから、もう冬なのだった!)暖かい日の光を感じさせる柿の赤やオレンジ色が恋しくなる。朝はともかく、夕食には食事も鍋や暖かいものが食べたくなる。

そんなわけで、画面の真ん中に赤がどーんと坐るような配置で描いてみた。コリンキーという名の “生で食べられる” というカボチャの仲間で、名前から想像してイタリア野菜だと思っていたが(事実、イタリアやフランス料理の食材としてよく使われるという)、原産地はどうやら南米らしい。南米といってもアンデスとか、高地は寒いらしいからそれはそれで似合うと言えば似合うかもしれない。

一日の長さは24時間で、夏も冬も変わらないのは解っているはずなのに、秋冬は一日がどんどん短くなっていくように感じる。俳句でも「短日」「つるべ落とし」と、日中の時間の短縮を嘆くような気分の季語がある。ちゃんと24時間あることを感じさせるのは「夜長」。これから数か月、長い夜の中で、わたしたちは何を考えるのだろうか。