ポインセチア・冬の日

「ポインセチア・冬の日」 水彩、ファブリアーノ紙

ポインセチアの連作(練習)中。前回ブログのモチーフを作品にしてみた。絵画教室の窓から見える風景だ。この静かな冬の日のずっと向こうに、砲声が響き、多くの人々が無駄死(と言っては過酷だが)ともいえる死を半ば強制され、残された家族や人々の怒りや悲しみが毎日積み重なっていくのを考えるのもつらい。こんな平穏が、なぜそんなにも難しいのだろうか。

昨日、久しぶりに知人の個展などのため銀座へ行ってきた。忘れかけていた歩行者天国を歩くと、冬とも思えないほど “暑かった” 。汗をかいてしまい、帰りに風邪をひくのではないかと心配になるほど。中国語も増えてきた、英語も多く聞こえてくる。平和だなあ、と思う。一方で、観光旅行など一生縁のない人々も数億人はいる現実。そんな中で絵を描き、発表すること。何をどう考えたらいいのか、分からなくなる。

この絵は思ったより簡単に描けた。白い窓枠と、窓の向こうの木の枝にマスキング。ポインセチアを描いたあとは、奥の風景から徐々に色を重ねるだけ。フロアの板の幅は “適当” 。窓の向こうのアパートをもう少し低く描けばよかったな、と思うくらいで、まあまあイメージどおりにできた。