毎日いっぱいいっぱい

毎日がいっぱいいっぱいで、全然余裕が無い。お金はもちろん時間も体力も。ちょっと何かでつまづくと、どうなっちゃうんだろう、と毎日頭の片隅で考えながら、ともかく目先の用事を片付けている。文字通り、そのまんまの「貧乏暇なし」。これではイカン。

20代、お金は無いが時間と体力はあった。30代、お金は無いが体力はある。時間は少し減った。40〜50代、お金は少し使えるようになったが、体力が減り、時間が無くなった。60代、60まで生きているとは思っていなかったが、ずるずると生きてきてしまった。お金は右から左へ、細く、一瞬も留まらない急流のように流れ、体力は枯れかけた川のようにしょぼつき、あちこちで小さな水溜り。時間はマイナスに突入、時間の借金が始まった。この借金を棒引きにするのは、サヨナラの時。けれど、この流れはどうやら私だけでもなさそうだ。

何をやってきたかといえば、出来損ないの大きな絵を何枚か描き、小さな絵を誰かに飾って貰った(ている)ことくらい。これは仕事によりケースバイケースだが、すべて自分だけの責任でやってきたことが面白かった(過去形…)かな。その結果が、現在の自転車操業。

とはいえ、もしもまだ自転車に乗っているなら、行く先はもう少し先にできる。途中でふらついて倒れるなら、そこが行き先だ。ただ、途中の風景を楽しむ暇がないのでは、そもそも自転車で行く意味があるのか、そこはよく考えなくちゃいけないな。

ワールドカップ

ワールドカップ Hグループ第2戦 日本-セネガル戦は、結構面白い試合だった。第1戦に比べ、どのチームも初戦の硬さが取れてきたこともある。

日本チームを応援する人の側から結果を見れば、少なくとも2-1で勝てた、残念な試合だった。ゴールキーパー川島選手の「悪いクセ」によって、初戦に続き1点をくれてしまったからだ。

前のザッケローニ監督の時も、ゴールポスト内でキャッチという、大ボーンヘッドを演じたのを覚えている。今回の初戦でも全く同じ、ゴールポスト内でのキャッチをやってしまった。そしてセネガル戦での正面シュートを正面にパンチングという「愚行」。それが飛び込んでくる相手選手の足に当たり、跳ね返ってのゴール。

見ていると、川島選手は正面からのシュートを初めからパンチングしようと決めているようで、何度も繰り返している。しかもそのたびにまっすぐ正面へ。今後も三たび、四たび同じ形で失点する可能性は高い。そのくせ、横っ飛びのシュートはキャッチしようとする。普通のキーパーとは逆。なぜかは分からないから、きっとクセだと思う。それは監督も選手も承知だと思うけれど、彼より信頼できるキーパーがいないのだろう。

とはいえ、チームとしては頑張ったし、初戦より見どころのあるいいゲームが増えた。スーパーシュート、スーパーキャッチ、スーパープレーの華やかさとともに、スーパーボーンヘッドも見られるのはやはりワールドカップならではか。

ニッポン、勝ったってよ

言わぬが「HANA」      水彩

サッカー、ワールドカップ。昨夜日本代表チームがコロンビア代表チームに勝った試合を見た。ゲームとしてはつまらない試合だった。

ワールドカップは、個々のチームを越えて選ばれた選手たちによる、世界最高峰の大会のひとつ。最高のプレーを観たいのが一番で、どちらのチームが勝つかは重要ではない。が、現実は逆で、報道も「『日本』が勝った」の一辺倒。それがもっとつまらない。

サッカーファンとサポーターはイコールではない。野球ファンと巨人ファンがイコールではないのと同じように。知人に巨人ファンがいた。巨人が負けた日は家族にも当たり散らし、自分以外の家族全員を野球嫌いにした。野球は「勝たなければ意味がない」。それが彼の野球観だった。

日大アメフト部の悪質な反則行為が問題になった。その深い原因は勝利至上主義にあると言われるが、その通りだと思う。なのに、サッカーは別なのか。そういえば「絵を描いたって、売れなければ意味がない」と私に向かって言った親類もいる。そのくせ「1枚くらい呉れ」。そっちの方が「意味わからん」。