ニッポン、勝ったってよ

言わぬが「HANA」      水彩

サッカー、ワールドカップ。昨夜日本代表チームがコロンビア代表チームに勝った試合を見た。ゲームとしてはつまらない試合だった。

ワールドカップは、個々のチームを越えて選ばれた選手たちによる、世界最高峰の大会のひとつ。最高のプレーを観たいのが一番で、どちらのチームが勝つかは重要ではない。が、現実は逆で、報道も「『日本』が勝った」の一辺倒。それがもっとつまらない。

サッカーファンとサポーターはイコールではない。野球ファンと巨人ファンがイコールではないのと同じように。知人に巨人ファンがいた。巨人が負けた日は家族にも当たり散らし、自分以外の家族全員を野球嫌いにした。野球は「勝たなければ意味がない」。それが彼の野球観だった。

日大アメフト部の悪質な反則行為が問題になった。その深い原因は勝利至上主義にあると言われるが、その通りだと思う。なのに、サッカーは別なのか。そういえば「絵を描いたって、売れなければ意味がない」と私に向かって言った親類もいる。そのくせ「1枚くらい呉れ」。そっちの方が「意味わからん」。