サムライジャパンの選択–2

難しい選択だな、と思ったのは西野監督の「1点差の負けは容認。イエローカードは厳禁」という判断のタイミング。おそらく、勝ちに行けるだけの体力が残っていない、という判断が根底にあったのではないか、と私は想像する。

前半は押し気味だった。勝つためには絶対に先取点が欲しかったから、かなり鋭い攻撃が何度もあった。けれど、ポッと気が抜けた途端に失点。監督は暑さと疲れを選手に感じたのではないか。これを引きずったまま強引に同点、逆転を狙えば、むしろカウンターを食って2点差になる可能性の方が大きいと感じたのではないか。

さらにコロンビア-セネガル戦が「同時進行」だったことが決定的に重要だった。コロンビアとセネガルの実力、残り時間を勘案し、「統計的判断」で「コロンビアの1点差勝ち」に「賭けた」。もし、コロンビア-セネガル戦が何かの都合で、試合開始が30分遅れてスタートしていたら…。

フェアプレー云々の話は別として、西野監督の「確率・統計的」サッカー観は新たな興味を抱かせる。ハリルホリッジ監督を開幕直前に解任、日本人監督として最多の勝利数を誇る監督を据えたこと自体、西野氏がサッカー協会にもたらしたサッカー観なのかもしれない、とも思う。

投稿者:

Takashi

Takashi の個人ブログ。絵のことだけでなく、日々思うこと、感じることを、思いつくままに書いています。このブログは3代目。はじめからだと20年を越えます。 2023年1月1日から、とりあえず奇数日に書くことだけ決めました。今後の方向性その他のことはぽつぽつ考えて行くつもりです。

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