質問と答え方

窓辺の花(プリムラ)

俳句には季語がある。常識だ。映画にはアルファベットがある。常識だ。

なぜ俳句には季語があるのか。なぜアルファベットは26文字なのか。私を含め、たいていの人はそう簡単には答えられない。

これにこんな風に答える人がいる。「そんなこと考えてる暇に、一つでも良い句を詠み、一つでも多くの英単語でも覚えた方が良いのでは?」。多分に皮肉を含んだ、高みに立った言い方ではあるが、それに思わず「そうだな」と思った人は詐欺に要注意。

これは「問題のすり替え」による「答えない答え方」であるだけでなく、「質問に答えず、逆に質問、反論する」論法である。この論法の主な使い手は①政治家②詐欺師③学者、教育者、ジャーナリスト である(使用頻度順)。この手の論法に、普段から注意しておく必要がある。

ところで、先の質問の答えは、残念ながら私には分からない。いくつかの説があることは知っているが、どれが正しい説かも良くは分からない。「分からない」と答えるのが最も正直な答え方である。