また、ウオーキングか。ゴメン

学生のためのデモ制作ーたまにはこんなこともやる

ダイエットついでに、またウオーキングの話か。読んでくださる方にはうんざりだろうと思うけれど、「話のついで」だと思って今日は諦めておくんなさい。もうアルチューハイマーになりかかっていて、思いついたらタダチニ書いとかないとすぐ忘れっちまうもんで。それに、今日も雨雲の切れ間をひょいっと見計らって、ちょちょっと一万歩ほどウオーキング。シャワーしてから一杯やってるもんだから、脚も心も軽くなって、つい調子に乗っちゃうんだよ、ごめんね(ごっくん)。

あっ、1万歩ね?1万歩って決めてるわけじゃないけど、まあ一つの目安だね。当時の厚生省のナントカってぇ資料のなかの、健康長寿に関する関連資料に、日本人男性1日9600歩歩くのが最も医者にかからない層だ(つまり医療費負担が少くて済む)という統計データがあるんだそうだ。それで切りよく、「一日一万歩」というキャンペーンを始めたのだって聞いたぜ。1万歩歩いて、国の医療費をチョビッとリカバリーしたからってその分税金を安くしてくれるわけでもねえのに、最近調子よく、ツツッと脚が勝手に歩いちまうのさ。タダ働きってか(ごっくん)。たしか女性はそんなに歩かなくってもよかったはずだが、ま、男尊女卑の古い国だから、なんでも男に合わせときゃよかんべっつーことにしたんだっぺなあ?(男、立ち上がって台所へ酒を取りに行く。少しの間。そのついでにトイレは不可。帰ってきて座る。何かつまみを持ってきてもよい。コンビニものがいい?)

1万歩って言ったって、ダラダラじゃ駄目よ。(男、だいぶ目が坐ってきて、「説教」する風情。夏ならば浴衣の胸をはだけ気味にするのも有りか?)歩幅を大きく(ここで大きくしゃっくりをする)ヒック、できればピッチも早く、要するに大股で早足ってこと。(10秒ほど間をおいて。舌なめずりをしてからすぐ)―するとだいたい1時間半くらいかかる。1時間じゃ1万歩はちょっと無理だね。お前さん、走るの?それじゃすごいよ、それなら30分でも十分かもな。俺は今は走れないもの。昔は走るのが大好きだったけどね(ちょっと遠くを見る眼差し)。―ま、とにかく、そうすると汗びっしょりになってさ、体中の循環が良くなるんだ。それで350~450キロカロリー位消費する。オレにとってはここが大事なんだよね。へへっ(ごっくん)。この分をビール、ワイン、酒、焼酎、ウィスキーとスワップするわけだね。なんか国際交流みたいだね。へへっ。あんたもそういう計算するでしょ。しない?え!そんな。

これが「飲みしろ」なんだよ、飲みしろ。オレはもともとそんなに食う方じゃないから、お酒さんさえオレに寄ってこなけりゃ、太る方じゃねぇんだよ(男、すでにろれつが回らない。でも、「ごっくん」)。でもさぁ、医者が、いや、わが奥様だったかな?とにかく、誰かが「お酒をやめなさい」っていうんだよ(男、少し泣き声。すぐに居丈高に態度豹変)。ふざけんじゃねえよ!人の金で飲んでんじゃねえんだよ!―なんの話だったかな。あ、そうそう。消費カロリーと食べるカロリーがまあ、一緒なんだよ。で、アルコールの奴がどうだっていうもんだから、じゃあ、そいつの分は別払いにすりゃあいいんだろ、ってことなんだよ。わかる?オレも自分で何言ってんだかよくわかんなくなってきたんだが、(ごっくん)ま、そういうわけなんだ。(ごくごく、ちゅばちゅば)で、毎日1・・・万歩あるくわけ。で、いつのまにか、健康・・・かな、今は。(グラスはすでに空になっている)

ダイエットで自分を知る

Apple on the note

特にダイエットをしていなくても、体重やカロリーに気をつかっている人も数えれば、大多数の人がダイエットに関心くらいはを持っているはずだ。ダイエットといえばすぐ体重を減らすことだけにとらわれがちだが、短期間で1~2㎏体重を減らすだけなら、(健康であれば)誰でもできると思う。難しいのは、数年単位の長期にわたって、適切なダイエット(体重だけではない、総合的な体調管理)をキープすることだろう。

 わたしはダイエットを始めてまだ8ヶ月しか経っていないので、その難しさをまだまだ分かってはいないと思うが、たったそれだけでの期間でも、結構たくさんのことを経験した。その第一は、これまでの自分があまりにも自分自身の身体について無知・無関心だったということ。
 カロリーや栄養についてだけでなく、食物について、食事・調理について、消化・吸収などの生理、運動と生理、食べたいという欲求やその心理などについて、潔いほど完全な無知。食品の値段だって時にはダイエットに直結するのに、まったく無関心だった。
 プチ断食でも1、2㎏くらいはすぐ体重を減らせる。けれど半年、1年と、健康をキープしながらダイエットを続けるのは、最低限の知識と自分の身体に対する観察力がないと無理だと解ってきた。それと自分の生き方とがどう結びつくのかについても、なんとなく意味を感じ始めた。

考えてみると、これまで自分の身体についてこんなにも無知でいられたのは、まずは健康だからである。ならば、これまでの日常を今後も続けていけばいいわけで、検診でメタボ予備軍と言われたからといって、ある意味で「非人間的」ともいえるダイエットなどする必要がないのではないか。いま健康な人が「もっと」健康になることに、その人自身にとってどんな意味があるのか、という疑問・反論があっても当然である。

 けれど、もう一歩考えてみると、何がどう作用して現在の健康を保てているのかということは、「いま健康だ」という状態だけを見ても分からない。人は気まぐれ。食べ過ぎ、飲み過ぎは日常茶飯事。年齢による変化も当然ある。それらを通してもなお健康でいられるには今のままでいいのか悪いのか。そこにちゃんとした知識がないと、いつか自ら健康を害することさえやりかねない。ウオーキングや筋トレのやりすぎもよく聞く話である。
 ダイエットは自分を知るための方法のひとつだ、とわたしもやっと気がつき始めたのである。

ダイエット

「チューリップの鉢」 テンペラ 2021

 ここ1,2ヶ月の間に、「瘦せましたか?」「何かあったんですか?」と何度か聞かれた。ダイエットの効果が見た目にも表れてきたということだろう。昨年10月末からのダイエット、今も継続中―現在62.5~63.5kg を行ったり来たり。体調すこぶる軽快である。ご安心ください。メタボ検診で引っかかった時が身長169㎝、74kg (コロナ前は69kg )だから、コロナ前と比べても6kg 前後減り、久しぶりに高校生の頃の体重に戻ったことになる。体重の減少は目に見えないが、腹囲が減少し始めたので、その変化が周囲にも見えてきたということだろう。

 体重が 1kg 減ると腹囲はだいたい1cm 縮むという。ホンマかいなと思っていたが、本当に10cm 近く腹囲が縮まった。以前のズボンはどれもダボダボ。すべてのベルトは10 cm カットしないと使えなくなった。へそ回りの皮下脂肪の厚みはあまり変わらないが、その下の、時には前かがみが苦しいこともあったほどの脂肪はスッキリ消えた。メタボ検診で引っかかっても、本当はあまり肥満を感じていなかったが、ダボダボのズボンを穿くと、逆に検診前の体が目に見えてくるような気がする。

 予想もしていなかった一番の嬉しい変化は、「睡眠薬」が不要になったことである。「頭内爆発音症候群」というのを前に書いたことがあるが、要するに頑固で意地悪な睡眠障害が長い間本当にわたしを苦しめていた。それが、やっとここ1ヶ月、服用無しで眠れるようになってきた(まだ1ヶ月だけだが)。これはウォーキングの効果だろう。
 もともとわたしのダイエットの(2番目の)目的は、肥満気味の息子のためでもあった。子どもは誰でも、○○禁止とか、○○した方がいいよ、という命令的な言い方や誘導には敏感に抵抗するものだ(わたし自身がそう)。ましてや自分がメタボのくせに、ああしろだの、こうした方が、なんて言っても聞く耳など持たせられるはずがない。それで、(もちろん自分の健康が第一だが)ダイエットの効果をわたし自身が実感・実証して、彼の眼に見える資料、一種のモルモットになろうとしたのでもあった。

 メタボ検診の会場には、これ見よがしに「1㎏」「3kg」と標された「脂肪の塊」の模造品が置いてある。わたしは「3kg」をこっそり手にもって、自分のお腹に当ててみた。そのずっしりした「嫌な重さ(これが金とかプラチナだったら!立ち上がれないほどあってもいいが)」。それが2、3個も自分の身体から消えた―その心地よさは、頂上に立ったときの登山の喜びがずっと続いているような―感じ。
 もう二度とアレを2個も身体につけたくない。それが今の心境。