逸ノ城

大相撲初場所。今日、モンゴル出身の関脇・逸ノ城が負け越した。今場所も、横綱稀勢の里には当然のように圧勝し、二人の大関にも毎場所堂々と勝っているのに、である。初入幕の場所でいきなり優勝争いまでし、その後はトントン拍子で関脇まで一気に進んだ。横綱はともかく、間違いなくすぐ大関にはなると、相撲ファンの誰もが疑わなかった逸材である。

身長もあるし、体重は220kgと体格においては誰にも引けをとらない。体格の割には相撲も器用で、上手い。ただ、何故か自分と同等以下の力士との対戦の時に、とてつもなくノロい感じがする。テレビは持たないからラジオで聴くだけだが、実況アナは見えるように話せるので、イメージを描くのに何の支障もないのだが、逸ノ城の動きだけはどうにも見ないと想像できない。ラジオだけだと、 動物園の鎖に繋がれた象のように、ボケーッと突っ立っているだけのようにしか想像できないのだ。これだけ強い力士に、そんなことあるだろうか。

不思議。逸ノ城は何を考えているのだろう。大関、横綱を倒した時のインタビューを聞く限り、結構理知的な受け応え。少なくともボケてはいない。

そうだ、大阪なおみの全豪オープンテニス。優勝して欲しい。いや、するだろう。彼女には才能がある。けれど逸ノ城にも同じように才能があるのに、負ける。なおみが勝てて、逸ノ城は負ける。それは何故なのか、そこに何があるのか。興味がある。