高齢者こそパソコン使おうよ

授業でのスライドの1コマ

「野外スケッチの方法」を伝えようと作った、1枚のスライドです。かかった時間は10分ほど。これを大画面のテレビで写して「遠近法ー水平線」の話をしました。

これは、授業や講演などでのプレゼンテーションによく使われる米国アドビ社のパワーポイントというソフトで簡単に作ったものです。実はこの車やアバター(仮想人物)は、ソフトに最初から組み込まれている3D画像サンプルで、大きさの変更はもちろん、後ろ向きでも上からでも下からの目線でも、自由自在に視点を変えることができるようになっています。面倒なテクニックなど一つも必要ないのです。さらに他のソフトと組み合わせれば、画面中の人や車を動かして動画にすることもたぶんできますが、そこまでやると時間がかかり過ぎるので静止画像にしました。

これって、凄いことじゃないですか?少なくとも、ほんの数年前ならかなりのテクニックを勉強しないとできないことだったし、ソフトにも高いお金がかかるものでした。今は「選択」して、ボタンを「押す」だけ。前後左右に3Dを動かすハンドルは、まったく初めての人でもすぐわかるようについていて、それをマウスでクネクネいじると、簡単に「あっちむいてホイ」ができてしまう。一般の生活ではパワーポイントなど必要ないと思いますが、探せば似たような機能のある無料のソフトがいくつもあるはずです。

コンピューターを使う、使わないはもちろんその人の自由ですが、適切に使えば、その人の本来持っている能力をもっと広げられるように、ますます感じます。「(若い人たちのように)コンピューターを使えたら、(自分にも)あんなことができるのになあ」と諦めかけている、じっちゃん、ばっちゃん(わたしを含む)。今のパソコンは昔のそれより優しく(易しく)なってるんですよ。しかも能力は格段に向上しているから、それだけやりたいことも、多く、深くできるようになっています。ちょっと、一緒に頑張ってみましょうよ。ただ、コンピューターもいちおう「道具」ですから、少しは使い方に慣れるまでの時間が必要です。その一秒が惜しいだけの何かがある人はそれを継続。暇はあるけどなあ、という人は、とりあえず、まずはパソコンを膝の上でなでなでしてみませんか。