はだか

わたしははだかが好きだ。「ヌード」という意味でも、ストリップ(何も身につけない)という意味でもない。赤ん坊のような「はだか」。その意味でなら、「はだか」を「裸」と漢字で書いてもいいし、その発音も好きだ。

でも、そうでない意味で使われる「裸」は嫌いである。

はだかになるのは難しい。人前でストリップになるのも難しいが、赤ん坊のようなはだかになるのは、もう一生できないことなのかもしれない。どんな赤ん坊も、はだかが一番よく似合う。あのようになりたい、いや、あのようになりたいと思う心を大切にしたい、と思う。

すべすべが良いわけではない。つるつるも不要だ。そんなものより、むしろ鋭いトゲトゲのある方が美しい。刺されたことにさえ気づかないほど繊細な棘、敏感でときに痛々しいトゲもいい。少し鈍く、擦り減ったようなとげも好もしい。窓辺のサボテンたちを見ていると飽きない。