自然の匂い

      「時化の日」 水彩

自転車で散歩に行くと水や草の匂いがする。夏に近づくにつれ、その水の匂いの中に濁ったものが混じり込んでくる。現代は「無味無臭」が誰にも不快感をもたらさないと重宝されるようだ。あるいは「統計化」された “爽やかさ” 。わたしはたとえ不快なものが混じり込んでも、それを「自然」の一部と思う派である。

ときどき、潮の匂いがたまらなく恋しくなる。海辺の匂いも決して好ましいものばかりでなく、打ち上げられた海藻も、暑くなればやはり同じように腐臭を発する。磯周りなど、あらゆるところに微妙な生き物がいて、それぞれにそれぞれの匂いを発する。同じ海水であっても、潮だまりと外洋とでは深山と田んぼほど違う。
 決して “かぐわしい” だけではないのだが、それらを含めて “海の匂い” が恋しい。

時化の日。ウミネコは飛ばずに風をよけて佇んでいる。ウミネコはカモメより一回り小さく、風に向かって飛んでも全然進まないのを見ると、つい笑ってしまう。カモメは悠々と空を飛びまわる。
 アンヨが黄色いのがウミネコ。カモメは赤。この絵では風はそれほどでもなさそうだ。もう少し風が強まれば、皆いっせいに風の方向に頭を揃えるはずだから。

投稿者:

Takashi

Takashi の個人ブログ。絵のことだけでなく、日々思うこと、感じることを、思いつくままに書いています。このブログは3代目。はじめからだと20年を越えます。 2023年1月1日から、とりあえず奇数日に書くことだけ決めました。今後の方向性その他のことはぽつぽつ考えて行くつもりです。

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