つまらなそうな絵

         「日なたの薔薇、日陰の薔薇」  水彩

こういう絵は、一般鑑賞者から見るとつまらないかもしれない。でも、描く側から見ると、明暗の入れ替わりとその効果が味わえて、意外に面白い。

どういうことかというと、まず、①日なたの薔薇(薔薇に見えない、という人にはゴメンねというしかないが)と日陰の薔薇が、色違いなのに同じものだと思わせること。そのためには、ここは日向だから白っぽくていい、これは陰だから暗く見えるのは当然、という「錯覚」を作り出すこと。心理ゲームなんですよね。 ②同じ葉っぱでも、それを置く場所の明度に合わせ、4つほどの明度を使い分けること。造形思考の確認ですね。それが一種のゲーム感覚を味わえて楽しいのである。

昔、これと同じことを授業でやったなあ、と懐かしい気もしたが、ゲーム的な面白さまでは伝えられなかった。それは残念。

背景の勝利

     「しじま」 水彩

「背景の勝利」と言っていいかもしれない。人物の習作だが、なぜかひどい出来で、他の紙にもやり直してみたが、気に入らなかった。しばらくして、ダメもとで画面を汚し、いつもの「困った時の背景」をやってみた。

好き嫌いは別として、背景のお陰で、絵に魂が入ったような気がする。「背景の勝利」は、そういう意味だ。気に入らなくても、どこかに何かが残っていれば、それを発火点に、ちょっと別のコースを歩むことができる例になった。

散歩道の植物群

ナガミヒナゲシ
夕化粧(ユウゲショウ)
しろつめくさ
田んぼわきに生える小昼顔(コヒルガオ)

一番上は最近話題になっている「ナガミヒナゲシ」。花の手前と横に細長い実が見える。これが名前の由来の「長実」。この実の中には1600個もの種があり、一つの個体で100個くらいの実をつけることもあるそうだから、計算上15、6万個もの種を周囲にばらまくことになる。しかもこれは周辺の植物の生育を著しく阻害する成分を持っているので、容易に生息域を広げることができる、とウィキペディアにある。

話題になっているのは、これを素手で引っこ抜いたりすると、アロカロイドを含んだ液が折れた葉や茎から出て、それでかぶれることがあるという警戒情報だ。一見かわいらしい花だから、子どもでも触りやすいし、またそういうところに生えている。有害性はあるのだが、特定外来生物には指定されていないそうで、それが野放し状態の原因だ。

「夕化粧」は、ちょっと珍しいが、気がつけばある一角にたくさん咲いていた。これもアメリカ大陸原産、マツヨイグサ科の帰化植物。明治期、観賞用に移入された。確かによく見ると可愛いらしい花だ。個体数は多くないと言われる。白い花のユウゲショウはちょっと珍しいらしい。

昼顔(ヒルガオ)やしろつめくさ(クローバー)は定番だが、この中では昼顔だけが在来種。古くは利尿薬として利用されたとある。クローバーも一時期はどこにでも見られたが、最近は比較的限られたところでしか見かけなくなった。帰化植物どうしでも生存競争厳しいのだろう。