石丸康生個展から

石丸康生個展会場ーギャラリーなつか(東京・京橋。18日まで)
作品の部分

石丸康生さんの個展に行ってきた。涼しいと思って出かけたが、台風23号の影響か、意外に蒸し暑かった。石丸氏は相変わらず?お元気で体力モリモリそうだった。相変わらず、というのは展示された作品たちから発するエネルギーが、前回に比べても少しも衰えていなかったから。

いつものように大きめの作品がずらりと並べられていて、一見単純な仕事のようにも見えるが、よく見ると実に繊細で、存分に時間をかけているのがよくわかる。

制作の動機には、第二次大戦時、日本軍の特攻兵器「人間魚雷-回天」の基地であった大津島の存在と、自身の成長期とが深く関わっているという。けれど、見る人はそんなことを知る必要はない。ただ素直に作品に対すればよい。

作品から感じるのは「傷」。痛みのイメージとかではなく、傷がそこにあること。あえて暴くように見せつけるのでもなく、あえて隠そうとするのでもなく、そこにある傷を見る。飽くことなく、また淡々とでもなく深く傷そのものに共感(しようと)する。そんな作家の姿勢、視線を感じる。

ベビーシッターズ

「ベビーシッターズ」

公園で遊ぶ子どもが、そろそろお母さんと一緒に一人ずつ帰っていく夕方、そんな図に見える。でも、それはお母さんではなく、それぞれのベビーシッターたち。

ここには描かないが、真ん中に“見張り役” の人がいる。東京のド真ん中での、とある日常。一枚のエスキースを描いてみる。

「鉄」より「花」

「鬼灯のコンポジション」  水彩+CG

自民党総裁選の議員投票が昨日行われ(なぜか宝くじの抽選会場を思い出したが)、高市早苗氏が新総裁に選出されたのは皆さんご存知のとおり。自民党総裁は、現時点では新首相に選出されることはほぼ間違いなく、高市氏が初の女性宰相になることがほぼ決まった。

「日本をふたたび世界のトップにする」“ジャパン・バック” とかマイクの前で叫んだが、「メイク・ジャパン・グレート・アゲイン」とも言っていたそうだから、トランプに似たような政治姿勢を採るのだろうか。

男系天皇を固定するために皇室典範を変更することを前面に押し出すなど、自民党の中でも右寄りとして知られているが、自分自身が初の女性宰相になろうという立場(当時)で、なぜ女性天皇がいけないのかその理由が理解し難い。実際に歴史上8人(10代)の女性天皇がいて、その功績もある。天皇ではないが、卑弥呼という存在だってある。それらは否定すべきことなのか。海外ならエリザベス女王をはじめ少なからぬ女王もいる。それらは日本の女性にとって誇りにならないのだろうか?

イギリスのサッチャー元首相を手本に挙げた。海外でも女性の首相や大統領ももう珍しくない。日本版「鉄の女」になるより、世界の女性宰相とも交流を深めて戦争を避け、世界に平和をもたらす「花のような女」になってもらいたいと思う。