手の習作

「手の習作」 水彩

水彩クラスのリクエストで「手を描く練習」をやってみた。これはそのうちの一つのデモ制作。デッサンを描き間違えて、手前の手が大きくなってしまった。生徒さんからの指摘で気がつく始末。うーむ、そろそろ眼の手術考えないといけないかも・・。

水彩クラスは秋の風景への練習を終え?、人物画への練習中。今日は手の練習だ。指摘は正しく、そのこと自体も嬉しい。課題もそれぞれ自分なりにこなせていて、ずいぶん勉強してきたなあと、感慨深い。

油絵クラスはみんなマイペース。水彩クラスとはクラスの性格が全然違うのも面白い。それぞれがそれぞれの課題を抱えているのが良い。ただ、(プロではないから当然だが)毎日描けないのが辛いところ。毎日いじるって、大事なんだなあと今さらに思う。

でも、こなせるようになっただけではだめ。そこに自分なりの「魅力」を創り出さなくてはいけない。逆に言えば、全然こなせなくても「魅力」さえ創り出せればいいのだ。でも、魅力ってなに?どうやって?それが一番大事。でも、そこまでたどり着いた。ここからが「自分の絵」のスタートだ。まずは自分をよく見よう、そして頑張ろう。

紙の重さ

「顔」の習作  鼻梁の白さと背景の白さは同じですが・・そう見えませんか?

スケッチブックをよく使う。スケッチブックのまま横に積んだり立てて置いたりすることもあるが、描いたあとは一枚ずつ切り離してビニール袋に入れておくことも多い。どうするにせよ、空中に浮かべておくわけにはいかないから、何らかの形で積み重なっていくことになる。たまにそれらを移動するとき、紙の重さを実感する。

一枚一枚の紙の重さは大したことはない。たとえば高級水彩紙1枚300g/㎡として、F4サイズなら約0.08㎡、24、5gしかない。最近長い手紙も書かないが、大体封書1通くらいの重さだろうか。F6なら39~40g。大したことないが、それでも100枚になると結構ずっしりした重さになる(5~8冊相当)。スケッチブックはまとめ買いをすることが多い。少ない時で5~6冊、20冊、30冊というのも度々だ。100冊をまとめて注文したことがあるが、とても一人で一度に持てる重さではなかった。

これまでわたしが使ったスケッチブックの数は、大小合わせるとたぶん相当の数になる。そのページ数を考えると、スケッチの枚数はその十数倍はあることになる。そして、そこにかけた時間をかけ算すると、自分の生きてきた道すじがうっすらと見えてくる気がする。いい加減に描きとばしたものもあれば、長時間かけてじっくり描いたものもある。が、とにかく重たい時間が一枚の紙には詰まっているというわけだ。たかが24g、39gと笑い飛ばせない重さなのである。

ちなみに紙の値段もずいぶん高くなっている。バーゲンの時を狙ったとしても相当の出費になる。いま10号の水彩紙スケッチブックをネットで調べてみると、標準的な国産ワトソン紙(300g/㎡)1冊で6930円あたりが最安値らしい。ページ数は15枚。一枚あたり462円。世界的な評価のあるアルシュ紙スケッチブック(同。サイズは日本式と異なる)は16000円で20枚。一枚あたり800円だ。しかもほとんどの紙類は、年明けから昨年に続き値上げするという。お酒を飲む時間を絵を描く時間に振り替えれば、健康にも懐にも良いとはいえ、かなりの負担であることに違いはない。紙一枚の重さたるや、侮るべからずである。

試作

試作1
試作2
眼の周辺

昨日の試作2点。同じモデルさん。上はかなりラフに描いたものに、あとでオイルパステルなどを使って簡単な背景をつけてみた。下は意識してグラデーションなど使い、若干丁寧に描いたもの。

顔の向きも雰囲気も異なるので、一概に比べることはできないが、大きなタッチ(筆触)でザザッと描いた試作1の方が、なんだか伸び伸びしているように見えないだろうか。

実は、一番下の写真を見れば想像できるように、試作2は細かいところに少し細めの筆を使っている。試作1では一本の太い筆だけ、試作2は二本の筆というわけ。筆を使い分けるくらいだから、当然色の重なりにも気を遣うことになる。「眼の周辺」に何度も薄い層が重なっているのが見えている。

水彩は「紙の白さが一番大事な色」とも言われる。試作1ではそれが生かされている、ということになるのだろうか。2は逆光表現だからやむを得ないが、それだけ難易度が高く、かつ生き生きした感じが出しにくい、一般的に言えばあまり美味しくない視点だといえる。試作してみるといろいろなことが分かる。