暑さを忘れて

「夏の或る日」  水彩

今年の夏は暑かった。関東でも8月一か月の平均気温が2.3℃も高かった、と気象庁から発表があった。東北から北海道にかけては同じ一か月で4.7℃も高いという。まさに異常気象というしかない暑さだった。

が、「だった」という過去形はまだ早そうだ。この先も関東以南ではまだ30℃以上の日が何日もありそうだし、猛暑日さえある得るという。その暑さを、こういう絵を描くことで凌ぐことができる。まさに絵の有難さ。描いている時は暑さも忘れている。

ここは鮭の絶好の産卵場所。適当な砂利底で、浅い割には常に魚影の濃い場所だったことも思い出した。

石破退陣

       「Chloéにて」  ペン・水彩

石破首相が総理を辞めることになったらしい。せいぜい今の自民党の中では、石破氏が最も国民目線に近いと考えていたので、個人的にはもったいなかったなあ、と感じるところがある。

石破氏は党内随一の政策研究家、と政界以外の多くのところでも言われていたらしい。それは自身の派閥が小さかったからでもあろう(カネの成る木を持っていなかった)。数(カネ)の力ではなく、政策で競うしかなかったこともあろうが、個人的にも政治家はそうあるべき、と確信していた節が随所にある。いまさら言っても始まらないが、その真面目さが安倍・麻生(派)の反感の素でもあったように見えた。古過ぎる日本政治の一面をあらためて見る想いがする。