飛ぶ男(仮題)

イカロスの再飛翔(仮題)-210×273cm (2013:制作中)
イカロスの再飛翔(仮題)-210×273cm (2013:制作中)

「飛ぶ男」(仮題)を制作中。モチーフはギリシャ神話に出てくる「イカロス」。イカロスは天宮の大工ダイダロスの子。名人である父ダイダロスが作った羽根を背中に、イカロスはどんどん高く飛び、太陽に近づき過ぎて、その熱で羽根を付けた蝋(ろう)が溶けだし、とうとう海に墜落したという神話。傲慢を戒める含意があるらしい。

世界一高い飛翔を目指した若者イカロスが、海に墜落してハイお終い、なんてもったいない。今度は父ダイダロスの力を借りず、自前の翼で飛ぶ。イカロスの墜落神話から数千年、再飛翔までにはやはりそれだけ時間がかかるということでしょうか。

錯覚

 

クリスマス近く 水彩 F4
クリスマス近く 水彩 F4

今日(2013.3.6水曜日)、近くのホームセンターへ寄った。駐車スペースにバックし始めたら急にスピードが出始めた。背後のスペースにも車がある。危ないと思ってブレーキを踏んだが、まったく止まらないどころか、むしろ急にスピードアップした。「ブレーキの故障だ!いや、間違ってアクセルを踏んだか?ぶつかる!!」

何のことはない、隣の車が発進、前進したので相対的にバックのスピードが増したという錯覚だった。たまに並行して走る電車の相対速度によって、進行方向が右へ行ったり、左へ行ったりと感じたりする、アレである。そういう錯覚は若い人にはほとんど無いのだそうだ、残念だが。

 

 

 

「カッシーニ・ギャップ」

白い帽子 水彩 F4
白い帽子 水彩 F4

 

「カッシーニ・ギャップ」とは土星の輪が、初期にはリボンのような一つの帯だと考えられていたものを、17世紀の前半にイタリアのアマチュア天文学者のジョバンニ・カッシーニが、その輪には実は隙間(カッシーニ・ギャップ)があり、実際には数本のリングになっていることを発見したことをいう。

カッシーニにとって土星の輪が複数だと知ったのは、観測の結果だったが、それは「もっと詳しく知りたい」という情熱がもたらした現実だ。私にとって、結果としての現実が今、なのだろうか。