「丸ガニ」…

「丸ガニ」(宮城県産)を食べた。懐かしい味だが、惜しいかな、どれもまだ幼いカニで、味も未熟だった。生きているなら、逃してやりたいサイズだ。

最近ブログで「蟹釣り」のことを書いたが、この蟹のこと。私のいなかでは(後脚が平らだからか)ヒラガニと呼んでいる。背中の窪みが「H」に見えることから、子どもはわざとエッチガニと呼んだりもした。

腹を向けている蟹の一番下がメス、その上がオス。お腹の「フタ」の形で見分ける。小ぶりだが地元でも人気のある甘くて美味しいカニだ。まさか埼玉で売っているとは思わなかった。有難いと思いつつも、ちょっとだけ複雑な感情も湧いた。

 

骨が好きかも

骨が好きかも知れない、子どもの頃から。今日、突然そのことに思い至った。

アトリエには小さなメスのゾウアザラシの頭蓋骨、インパラの頭があり、二階には大きな牛骨だけでなく、小さなキツネ、タヌキ、貂の頭蓋骨がある。たくさんの貝殻やカニの骨格も、考えてみれば骨だ。

森の中に落ちている鳥の白骨化したもの、砂浜で波に晒されている魚の骨格。気味が悪いなど感じたこともなかった。実際はこうなっているのかという科学的好奇心だけでなく、もう少し感覚的、哲学的な何かをも感じていたのかも知れません。

西原(さいばら)理恵子を読む

西原理恵子さんといえば、ちょっと悪どい顔つきのオバちゃんが、デカイ口を開いて辛辣なセリフ?を吐く漫画を描いて人気(彼女のこれまでの凄まじい人生が映画化されるほど)のマルチ漫画家だ。

今年、「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」と娘への餞別?の本を書いて評判になったので、それも含めて数冊まとめて読んでみた。

まあまあ、なるほど、なるほどですが、実際やるとなると大変なことですが、実際やったんですね。凄い。そこから自分の事を考えてみると「全て手遅れ」。絶望しそうだが、それでも人に恵まれてここまで生きてこれた。感謝だなあと、改めて思う。でも、あと10年もっと好きなように生きて、その時点で静かに死んでもいくってのもカッコいいかな〜と思う。その10年をどうやって深く、濃くするか、何だか自分の人生をどうブレンドするかという、ソムリエになったような気がしてきた。