県展へ行ってきた

「カモメのように(イカロス)」 テンペラ

北浦和の近代美術館へ「埼玉県展」を観に行ってきた。忙しくて?行く余裕がないが、最低限1回は見ておかなければならない。日にちを考えると今日しかなかった。腰が痛く出かけたくなかったうえ、暦の上では仏滅で嫌だったが、雨に降られなかっただけでも幸いだった。

鑑賞しながらいろいろ考えた。まず、絵のレベルが下がっているのではないか、とも感じた。壁が低くなって入選しやすくなっていることと、関係があるのかどうか。人口動態に比例して出品者の高齢化とともに発想が平板で古臭くなっているのか等々。99歳の出品者などが頑張っていることは知っているし、それはそれで立派だと思うけれど、心躍るという意味では、高校生の絵だけが面白く見えた。中高年、負けずにもう少し頑張ろうぜ!

晨春会展はじまる

晨春会 ’25 展会場(2025.06.10)
斎藤由加「猫の芽」アルミ鋳金

晨春会(しんしゅんかい)展が始まりました。今年は星野、瀬川両氏が体調不良のため退会し、また、高橋千代子氏が逝去されました。一抹の寂しさを伴った展覧会になります。高橋氏には謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

そのかわり、元気いっぱいの彫刻・斎藤由加氏が新しくメンバーとして参加してくださいました。嬉しい限りです。晨春会展も今年で38年目を迎えます。最初は「5回続ければいい」と始めた展覧会が好評で、(メンバーも皆若かったし)勢いだけで20回まで突っ走ってしまったような気がします。20回を越え、これからどうするかをやっと考える段階になってから、またそろそろ20年。あっという間です。世代交代ももう一段スピードアップする必要があるかも知れません。

陳列終了後のメンバーの話題の中心は「腰痛」などの健康・病気に関すること。皆さんほぼ全員が本人か家族のどなたかにそういった問題を抱える年齢です。もちろんわたしも例外ではありません。そういったもろもろが作品に反映されるのも生きていればこそ。そこがAIで作る作品との違いでしょう。どうぞ皆様、実作品でご覧ください。

晨春会 ’25 展明日から

       「羽化」F100 テンペラ
「明日(あした)」F100  テンペラ

明日(6月10日)から「晨春会(しんしゅんかい) ’25 展」が15日(日)まで開催されます。上の2点を出品します。第一回から数えて38年目?かな。その間にずいぶんいろんな試みをこの場で発表、研究してきました。やっぱり人の眼に触れるというか、冷静に他人の絵と並べて見る「場」は必要ですね。

何十年も絵を描いてきて思うことは、わたしはただ自然を眺めながら、一人で自由に空を飛びたかった、そしてたぶんそこから見る風景を描きたかったんだなあということ。半分くらいはそうやって生きてきたようにも、そうでなかったようにも今は感じています。