忙しい人 / Busy people

習作         study

青は心を落ち着かせる、と言われている。でも、きっとそんなに単純ではない。落ち着く色は、元々生存に有利な色に関係がある。

北極の氷の上では黒いヒグマは落ち着かないに違いない。保護色はとりあえず有利だ。暖かで穏やかな気候、豊富な食べ物の色も気持を落ち着かせる色だが、それらは同時に多くの敵を覚悟しなければならない色でもあろう。小さな哺乳類から始まった人類にとって、緑のバリエーションは落ち着く色の候補だろう。

これが美しい色だ、という特定の色があるわけではない。でも、その人にとって美しいと感じる色はあっておかしくない。あるいはその時に、という感じ方もあるかも知れない。

そんな色の中に居れば落ち着くか、といえばそれもまた、そうとも言い切れないような気もする。

24分の1/ 1/24


24分の1。すでに過ぎ去った、今年を1とした場合の割合だ。確かに今すぐなら、そういう実感もあるが、2月の声を聞いた途端に、「1月はあっという間に過ぎ去った」という気持ちになるだろう。

写真は店に並んだピクルスの瓶。蓮根、らっきょう、ニンジン、タケノコ、大豆など。かたちも面白いが、色を見るだけでも楽しめる。

IMG_3138

明けましておめでとうございます

狼のタテガミ
狼のタテガミ

とうとう年が明けてしまった。夢中になって大晦日に夜通し仕事をしていたドラキュラは、差し込んでくる元旦快晴の朝日の中に、わずかな土の盛り上がりを床に残して消えていくのであった。

そんなわけでとりあえず、明けましておめでとうございます。今年もよろしくね。ところで、その土くれを鉢に入れて、ある植物の種を蒔いたら赤い花が咲きました。その花の名前を知ってますか?

写真は、ジブリの「もののけ姫」で見たような立派な狼の、そのタテガミです。狼はもちろんホンモノ。茨城県自然博物館の剥製標本です。思わず触って見たくなるような、そうしたらガブリと噛まれそうな、迫力ある良い標本です。

今年はドラキュラのようなファンタジーより、この狼のようなリアイティを考えて見たいと思います。現実の多くの日本人にとっては、ドラキュラより狼の方がファンタジックに感じられるかも知れないが。