県展へ行ってきた

「カモメのように(イカロス)」 テンペラ

北浦和の近代美術館へ「埼玉県展」を観に行ってきた。忙しくて?行く余裕がないが、最低限1回は見ておかなければならない。日にちを考えると今日しかなかった。腰が痛く出かけたくなかったうえ、暦の上では仏滅で嫌だったが、雨に降られなかっただけでも幸いだった。

鑑賞しながらいろいろ考えた。まず、絵のレベルが下がっているのではないか、とも感じた。壁が低くなって入選しやすくなっていることと、関係があるのかどうか。人口動態に比例して出品者の高齢化とともに発想が平板で古臭くなっているのか等々。99歳の出品者などが頑張っていることは知っているし、それはそれで立派だと思うけれど、心躍るという意味では、高校生の絵だけが面白く見えた。中高年、負けずにもう少し頑張ろうぜ!

夕陽のシンデレラ

散歩道から少し外れてみた
夕陽が透けて、立葵が美しい
一昨日の雨のせいでしょうか、この鮮やかは

夕方までビデオ編集と制作で座りっぱなし。脚の感覚がおかしくなってきたので、制作の切れ目を見て散歩に出た。午後6時過ぎていたがまだ日は残っている。いつものコースから少し離れたところに立葵が見えた。もう何年も見かけるたびに写真を撮っているから、もういいかなと一瞬考えたが、「まあ見るだけ見よう」と寄ってみた。

これが大正解!低い角度の夕陽が当たって、妖しいほど美しい。薄い花びらを夕陽が透いてなんとも言えないほど鮮やかであり、華麗であり、かつ可憐である。これはわたしの写真技術ではお伝えできないが(それでも普段より鮮やかにわたしには見えますが?)、記憶し、いつかこの感情は再現してみたい。

大きな木

    「林」  水彩

木が面白いので描いてみた。枝はもっと高い所から出ていて、このサイズではぎりぎり画面に入るかどうかだが、それだとまるで山羊の脚か何かのように見えそうなので、枝の位置を下げ、本数も増やしてみた。

木陰にアジサイが咲いている風だが、実は何にもない素通しの風景が広がっていた。背景をアジサイで塞ぐことにした。背の高い、大きな木である。腰が悪くなって、反り返ることが苦しく、梢を見上げることもなくなった。梢を渡る風の音を聴くのが心地よい。