桜を描く

東武動物公園の桜

桜を描こうと思う。場所は東武動物公園の園内。今はまだ、桜の時期ではないから写真をもとにする。

メリーゴーランドを撮った写真は他にもあるはずだが、保存の仕方が悪く、探し出せない。パソコンの仕組みをちゃんと理解していないと、こういう時に困る。でも、とりあえずこれで考えていく。

パッと見て、主題である「桜」が小さくて、どこにあるか探すほど。反対に池と空が広く、このまま描けば「遊園地の池」という題名の絵になってしまう。桜は淡い色だから、クローズアップするか、面積を増やさないと見えてこない。正面真ん中の岸辺は、そういう意味で全面的にカットしてみる。画面右半分が、絵になる部分かなと思う。

右半分は、桜とメリーゴーランドとの明暗の差が大きく、遠近も極端で、否応なく目立ちます。ここを描けば楽に一枚の絵ができますよね(芸術作品とは言いません)。ただ、他が割と単純な木だけなのに対して、複雑な構造物で、手すりやそのカーブなど、ある程度の正確性を表現しなければなりません。そういうのが苦手な人にとっては、ちょっとチャレンジングなモチーフになりますが、腰を据えて、時間をかけて下描きをすればクリアできます。最後に、暗い水面に花筏でも浮かべられれば、サービス満点じゃないでしょうか。

「桜の絵」という絵

桜を見るー試作

去年失敗した桜(の絵)を、もう一度描き直そうと、構図も替えてみた。前よりはましになったが、残念ながら面白くない絵ですね。何が面白くないかって?すべてが見る人の想像の範囲内だからです。そこからはみ出る部分を作るには、硬くなった脳ミソにツルハシを入れ、ハンマーで砕きながら新しいミソを入れ替えないと、ダメそうですね。でも、新しいミソはどこで手に入れる?

春は廻る

「桜とメリーゴーランド」 水彩

YouTubeに、意識的に時間と体力を注ぐようになって、まる1年半が過ぎました。その前の約一年間は YouTube 自体にほとんど興味もなく、あとできっと必要になるからと言われたことと、急いで iPadに慣れる必要があったので、iPad で絵を描き、そのプロセスを簡単な動画にしてアップロードするという、練習だけで過ぎていきました。

「普通の動画」を作れるようになろうと、「意識的になった」この1年半の間に、視聴回数は3000回から60000回へ、チャンネル登録者数は30人くらいから600人以上まで、約20倍になりました。始めた頃のわたしなら「凄い」と喜べた数字です。でも 現実的には、これは「あなたはYouTubeに向いていません」という、宣告にも等しい数字なんだそうです。確かに18ヶ月かけて20倍じゃ、単純にやった分しか増えてないってことですもんね。人が人を呼ぶ、いわゆる加速度的なカーブじゃないとダメってことです。

YouTubeで「成功」というためには、わたしの場合、現在のさらに100~200倍の視聴回数・登録者数が必要なんだそうです!それがどれだけ距離感のある数字か、わたしにも今はだんだん分かってきました。
 趣味だと割り切れれば、別に構わないことですが、教室的に何か役に立たないかなあ、とおぼろげに考えていたわたしは、考え方を変えなければならないことになりました。時間と体力の消費が、大き過ぎるのです。絵を描く楽しさを伝えたい、なんて思っていたのに、そのためにわたし自身が絵を描く時間を失ない、眼を悪くし(これは加齢のせいか)、時どき鬱に陥ったりしているのですから、文字通りの本末転倒です。

せっかく始めたYouTubeをやめたらいいんでしょうか。まだちょっと、勿体ない気もします。「成功」なんて、もともとできるとは思っていなかったけれど、ちょっと「役に立つ」くらいはまだ、生かせる余地があるんじゃないか、なんて未練がましく、さらに深みにはまりそうな気もしますし。
 しばらく気分転換が必要かもしれません。暦の上ではまだ冬ですが、もう数日で「立春」です。先ずは桜の花でも描いて、自分を楽しませてやろうと思っているところです。