Happy Birthday to Me

Happy Birthday to 自分 (CG)

今日はオラの○○回目の誕生日だった。昨日までテンで頭になかったわ。「明日は誕生日だ」って言われて「そういや、そだねぇ」って。何か美味いもんでも食うかって言われたばって、ナーンも思いつかながったじゃ。

何十年も、飯より旨い絵を食ってきたと思ってるし、普段だって特にまずいもん食ってるとも思ってねえから、何も要らねえと言ったが、人の誕生日ついでに、何か自分たちの食いたいもんでも買えば、ということで夕方スーパーについていった。思ったより人が多くてびっくりこいたが、つい気をゆるしてワイン1本とソーセージを1本買ってしまった。あと、ちょっと珍しいカップラーメンも一つ。これは明日の昼用。

今日は苦手なアプリの練習。午前中だけにして午後からキャンバスに取っかかるつもりだったが、いやー、難しくって難しくって結局一日かかってしまったじゃ。動画で見れば1秒もかからないことに、1時間以上かかっても出来ねえのさ、まいったよ。たまたまうまぐいっても、その理由がわがんねえもんだから、何十回もやりなおしてよ。うまぐ行ぐ時と、ダメな時の違いみたいなもん、まだピンと来ねえんだよね。

ンでもまあ気を取り直して、見よう見まねでバースデーカードのようなモンを作ってみたじゃ。これよ。誕生日だってんで浮かれて作ったわけでもないけど、練習しなくちゃいけねえもんで今日の課題にしてみだっつーわけさ。明日も練習だよ。

「嫌なものは見たくない」けど

無題 (CG)

嫌なものは(わたし自身を含め)誰でも見たくない。その方が(たぶん)精神衛生上も良いような気がする。一方で、「見たくはないが眼を背けてはいけないもの」もあるような気もして、単純に「嫌なものは見ない」と強気になるには、尻のあたりがなんとなくこそばゆい。

見ないで済むものは、個人個人の小さな癖とか趣味とか、だろうか。もし他人のそれであれば、見ても黙っているか肯定するのがよい。余計な口出しは無用である。見たくはないが見るべきもの、それは(おそらく)誰にもたくさんある。たとえば、片づけなくちゃと思いながら、さらにシッチャカメッチャカになっていく自分の部屋。もう見たくない、と思うけれど、そこに暮らしている以上見ないわけにはいかない。自分への幻滅感と、明日か明後日にはやろう、という微かな意志。ああ、暮らしていくってそういうことなんだと、どっと生活感に押しつぶされてシニタクナッテしまう。

大好きなはずの、絵を描くことだってそうなのだ。頼まれて描いているわけでもないのに、絵の具が乾き、その上に埃が被ってくると、「描かなくちゃ」となぜか罪悪感が湧いてくる。あれもあり、これもあったから描く時間がなかったんだ、と自分で自分に弁解すること自体がなんだか寂しい。「なんでこうなるの」と、でも自分を責めるのはやめよう。

「日なたの方を見る」という表現がある。何かに忙しくしていた自分は、その分何か、誰かの助けになっていたはずだ。そこを見ようよ、という視点の転換だ。いい言葉だと思う。そして埃の下から「あれっ?ここにこんないい絵があるじゃない?」と見つけ出し、「なんだ、わたしの絵じゃないか」とにんまりし、「ちょっとここはこのままじゃまずいんじゃないかな」とすこし描き足す。

蛇足だが、政治家にこんな見方をする人が「圧倒的に」多いように感じるが、それは逆だと思う。政治家が、自分や自分のやったことを「日なた」に見るようではおしまいだ。そして、それを「明るくていい人」と思うようでは、自分の脳みそが干からびかけているのでは、と少しは心配してみた方がよさそうだ。

サザエさん

わたしがマネた、サザエの剥き方

2月に入り、たて続けにサザエさんにお世話になっている。写真のとおり、文字通りの「サザエ」さん。きっかけは妻が「活サザエなのに、売れ残りで安くなっているから買ってみた。刺身作れる?」とテーブルの上に置いたこと。正直「え~っ、面倒なモノ買いやがって」とは思ったが口には出さず、とりあえず「ふ~ン」と生返事。

隙を見てこっそりYouTubeで「サザエの殻を剥く」とかを検索。「へー、こうやって取り出すのか。」動画では、割烹のご主人らしい人がササっとまずサザエの首根っこを切り取る。それから小指をいれてぐにゅぐにゅっとすると、内蔵すべてがツルっときれいに取り出せる。コツがありそうな気がしたが、見よう見まねでとりあえずやってみることにした。

首(のように見える筋肉質の部分)を切り落とすまでは割烹並み。ところが、どうやっても肩から下が出ない。これ以上はわたしの指の方がちぎれる、ということでやむなくハンマーで粉砕。まな板は凸凹になるわ、身の中に殻のちいさな破片が紛れ込んで、洗うにもそれで指を切りそうになるわで、要するに散々な目にあった。

ところが、数日後また買ってきた!「1個100円位に下がってるし、まだ元気そうだから。」え~っ!今度こそ自分の指を切り落としそう、とは思ったが、口には出さず、とりあえず「ふ~ン」と生返事。奴はコリコリした刺身の味が気にいったのだった。でも、今度はハンマーだけはやめた。小指に少女っぽい切り傷なんぞ作ったりしながら、なんとか取り出せた。

ところが、数日後また買ってきた!「半額に・・・。」口には出さず、「ふ~ン」と生返事はしたが、わたしもだんだんやり方がわかってきたのだった。小指の切り傷は恋の思い出なんかじゃないのだぜ ― 少しアルコールの入ったドングリ目でよく見ると、敵はなんとなくコロナに似ているようにも見える。「コロナに打ち勝った証」にはワサビが合う。つい「また買ってきて」と思ったが、口には出さなかった。