「クジラのようなもの」を喰う-4

日を浴びる薔薇 (本文には無関係です)

母屋にはいつも着物姿の、初老の女性とその母親らしき老婆の2人だけが住んでいる(「いつも」?「二人だけ?」私はなぜそんな細かいことを知っているのか?)。広々とした、その日本庭園は実に立派で、きちんと手入れされている。恐らくたくさんの庭師が頻繁に手入れをし、従ってかなり潤沢なお金があるのだろうと推定される。

(「推定される」って言ったって、自分の夢の中だろ。いったい誰の夢なのか、夢の中でも笑っちゃうね)

「クジラの…」をやっとの思いで呑み込んだ植え込みから、母屋までの間に小さな流れが作ってある。その流れに沿って置石伝いに、時おりこれも石の八つ橋で流れを渡ったりしながら母屋に向かうのだが、フッと見上げるとまるで尾瀬を歩いているかのように、庭が広い(広すぎる!)のである。

たしか、お弁当のあった位置近くに母屋の屋根の影が落ちていたはずだ。「使命」を受け、母屋から出て間もなく、例の「お弁当」を見つけたのもついさっきのことではないか!?

子どもたちは母屋にいるのだろうか。あの子たちは、二人の女の子どもなのだろうか。父親はどこにいるのか。なぜ私は母屋で「使命」を受け取ったのか。口の周りの、いつまでも粘つく泥を気にしながらそんなことを考えていると、すでにそこは母屋の中だ。

 

「クジラのようなもの」を喰う

鉛筆の下描きをやめる訓練として  (水彩)

昨夜、久しぶりにワインをがぶ飲みした。途端に心臓がバクバクして眠れなくなり、変な夢をコマ切れにたくさん見た。

一つには「クジラのようなものを食った」という「タイトル」がある。「タイトル付きの夢」というのは、私の夢の中でも珍しい。

お弁当があり、それを誰にも見られずに食べるのが、私の「使命」であるらしい。漆塗りの弁当箱のフタを開けるとナメクジがびっしり。とても気持ち悪いが、使命だからと、付いていた、やはり漆塗りの箸でそれらを除けると、なるほどその下に「クジラの『燻製肉』のような」モノがある。ところが、それは柔らかいくせに、どんなに力を込めて噛みちぎろうとしても、千切れも、潰れもしないのだった。

この夢の続きは、長くなりそうなので、また明日。

 

青空 / Blue Sky

Fineday

くっきりと「晴れ」の気分。少なくとも10年は悶々と試行錯誤を繰り返してきた、技術的な課題をクリアした(と思う)。

答えが手の届くところにあることはずっと前から分かっていた。けれど、実際にそれを掴むまでは、それが求める答えかどうかは分からない(本当は、このあと様々な検証が必要だが)。

あくまで技術的な課題だけ。それだけで自由になるかと言えばそんなことはなく、むしろ、これでやっと自分の思うスタートラインに立てたというところ。でも、「気分は晴れ」た。