群馬の空

写真①:群馬方面の空は入道雲がつながっている(埼玉県幸手市方面から望む)
写真②:雲の中に稲光が見えます

昨日(2023.09.18。 18時頃)のウオーキング中の写真。写真①:この角度から見ると高い雲が3つの山に見える。左の山と真ん中との切れ目の下あたりに、赤城山が “晴れていれば” 見えます。

写真②:夏場の群馬方面は、かなりの頻度でこんな感じで、これはまだ “控えめ” なほう。他が晴れ渡っていても、この方向だけは雲が盛り上がり、稲妻が縦だけでなく横に走ったり、雲全体が爆発でもしているかのように、凄まじく鼓動しながら光ったりする。あの下はどれほどの土砂降りになっているかと心配するほどだが、その割には災害の話題にならないのは、きっと風神雷神のパフォーマンスだからなのだろう。群馬は風神雷神の御在所だから、きっと災害にはならないようにしているのだろう、と想像する。

群馬県は「山の国」である。長野県のように高い山がたくさんあるわけではないが、谷は深く、険しい山が多い。その独特の地形と風の向きとの関係が、多く雷を発生させる理由だと思う。
 「騎馬民族説」の中だったか、詳しいことは忘れてしまったが、群馬は騎馬民族系の人が多く土着していた地で、そこに住む人々の毛は長く(上毛、両毛など “毛” が着く地域名が多い)、他とは違っていたという記述を読んだ記憶がある。
 高崎の群馬県立博物館にある、同県出土の埴輪などを見ると、他より格段に高い造形レベルを持っていたことに驚かされる。そうした極めて優れた技術力をもった人々が、なぜ山に籠るかのように暮らすようになったのか、明治以後なら絹製品との深い関係がありそうと予想はするが、それ以前の暮らしについて、もっと知りたくなりますね。

左には三日月が落ちかかっています。あと1時間もすれば沈むところです。

ポポー

ポポー。絵画教室のSさんから頂いた
冷やして、スプーンで直接食べた
手に持つと焼き芋にも見える?皮は焼き芋より薄い
「道の駅ー五霞」で売っていた!これは15センチサイズ

「ポポー」という果物を知っていますか?知っている人も少ないから、食べたことのある人はもっと少ないはず。知らないのも当然、 “幻のフルーツ” とも言われているのだそうです。その“幻” をわたしは3度目ですが、どんな味だったかすっかり忘れていました。絵画教室のSさんから自宅畑で作ったというのを頂きました。

なにより香りが独特です。この木の種類からは精油、香油を採取するというのも理解できます。言葉で表現しようとすると、あまり似たような例がないのでなかなか難しい。香りだけだとちょっと酸っぱいようなイメージが湧きますが、食べてみると酸味はあってもほんのわずか。適度な甘さの、ねっとりした濃厚な食感に、むしろちょっと驚きますよ。

原産地は北米東部。モクレン目バンレイシ科アシミナ属の木または蔓性の植物で、多くは亜熱帯~熱帯に生育する。ポポーのように温帯に育つものはごく少ない(6種)。バンレイシ科に属する植物の種類はものすごく多く(110属約2400種)、特に東南アジアではジャングルを構成する木の主要な要素となっている(以上ウィキペディアより)。
 日本には明治30年頃に観賞用として輸入され、昭和初期には栽培のしやすさから一大ブームになったと紹介されています(たぶん食用としても)。栽培の写真を見るとアケビのような実の付き方をします(実のかたちも似ていますね。そこからアケビガキと呼ぶ地方もあるそうです)。現在の代表的な産地は愛媛県と茨城県。確かに昨日(9/16)、茨城県五霞町の道の駅に行ったら売っていましたよ!!10パック近くも買っている人がいました。ちょっと食べ慣れない味ですが、そのぶん逆にハマる人もいるんでしょうね。
 ポップには「森のカスタードクリーム」とありました。わたしの食感でいえば、アボカドとプリンを混ぜたような感じ、あるいはマンゴーとプリンをミックスしたと言った方が近いと感じます。ポポーは北米原産ですが、食感は多くの仲間のように断然トロピカルフルーツ!栄養価もきっと高いと思います。

なぜこれが“幻” になったかというと、皮がとても薄くて柔らかく、傷みやすいからです。これはこの科に共通する特徴のようで、果実に触るだけで傷つき、簡単に皮がむけ、黒ずんでしまい、お店に並べる前に “美貌(ビボー)” が台無しになってしまうんですよね。そのため世界的にも輸出入は難しいそうですから、“幻” になったのは味のせいではなさそうです。
 アボカドがわたしは大好きですが、食べるようになったのは最近のこと。ずっと見ているだけで手を出しませんでした。あの、柔らかい石鹼を齧るような触感もはじめの頃は好きではなかったのに、あるとき、お寿司屋さんでアボカド巻きを食べたのをきっかけに好きになりました。ポポーも最初は半信半疑。1回目は、こんなものかな??。2回目は、ううん、好みが分かれそう、という感じでした。
 3回目は?まだ、大好きとまでは言えませんが、また、機会があればほかの食べ方もしてみようかなとは思いますね。本当は“スケッチの素材” としてくださったかもしれません。でも、かたちがシンプルすぎて、描くのはちょっと難しいと思っていました。弁解ですね。

秋めく

「ポピーの咲く橋」 水彩 F4

台風13号の弱まった熱帯低気圧が関東を通過した金曜日は、青いカモメ絵画教室の夏休み明け初日でしたが、台風情報に煽られて、教室を中止にしました。翌日(9月9日)は、台風一過とはならず、低気圧らしいぐずつきがまだ残ったまま。翌9月10日(日)もやや曇りがちでしたが、とりあえずの晴れ。そのぶん気温は高く、真夏日が戻ってきた(実は9日も真夏日ではあったが)。

今日9/11(月)から実質的な教室再開。暑さでほぼ描けなかった人、晴天(炎天!)に恵まれ、あちこち遊びまわり過ぎて描けなかった人など様々でしたが、感心にも新しい画面を描いてきた人がいたのは、ちょっと嬉しい“予想外” 。皆の刺激になったかもしれません。午後からの教室が終わる頃には、天気も秋晴のようなすっきりした空に変わってきました。まだ暑いことは暑いけれど、暑さの芯が無くなってきて、空気の透明度も増してきたように見えました。
 そういえば、ウオーキングをすると、半分以上の田んぼではもう稲刈りが終わっています。今年は7、8月の全国の平均気温がこれまでの最高を大幅に更新(気象庁)したこともあり、稲刈りの時期を早めたのだと思われます(各県農業技術研究センターの公報などを見ると、高温の時は「刈り遅れ」が「割れ」などの品質低下になると注意を喚起していました)。

「秋めく」は俳句の季語としてもよく知られています。歳時記では、「目にも耳にもはっきりと秋のたたずまいを感じるようになる」とあります。空気が澄んで、遠くの山が少し近くに見えるようになる、遠くの音がよく聞こえるようになる」のですが、「人生の秋」はすべてのものが「目からも耳からも」遠ざかるようになっていきます。つまり、気象と生理とでプラスマイナスゼロってことでしょうかね。九月も平均最高気温を更新するかも知れません。