ひとり

現場写真
制作中

上の写真をもとに、かつての生涯学習センターからの眺めを描いている。試作をスタートしてからもう1ヶ月は経つが、その間ほとんど制作していなかった。

はじめはマスキング液で抜く予定だったが、ブラインドのシャープな線の効果を考えて、マスキングテープに切り替えた。その角度につられて垂直線が倒れかかっているところなど、2,3か所を修正する必要が見える。

試作はF4サイズなのでこんなテープの切り取り方になっているが、30号くらいになればこの方法ではたぶんうまくいかない。水彩画に限らず、ひとつのビジョンについての達成方法は一つとは限らないし、その選択もその人の経験や技術によって異なってくる。そのプロセスをあれこれ考えるのも、絵の愉しみのうちに入る。料理のことはあまり知らないが、ずっと昔から、よく似たもののような気がしている。

年間に〇十枚描くとか、○○展の入選、入賞を目指すとか、そんな時期を何年も経て、今思うことは、「静かに一人で楽しむ絵が最高」ということ。誰かが褒めてくれなくてもいい(そんなのむしろ余計なこと)、静かに深い時間を過ごせることより価値のあるものはあるだろうか、などと考えている。

錦秋・華厳の滝

「錦秋・華厳の滝」水彩 F4、コットン紙

昨日載せるはずだったブログ用の水彩。夜の11時少し前からブログを書き始めましたが、どうにも眠く、キーボードは間違って打つし、考えも集中できないので、終わらないまま寝てしまいました。

スケッチは、だいぶ昔、まだ子どもが小学生のころ、日光に連れて行った時の写真をもとに描いたものです。滝は右上から中央下に向かって落ちています。川が滝口のあたりを上からくねくねと曲がってきて、黒い岩のところから落ちていきます。一見すると左から右へ落ちているかのようにも見えますが、そうではありません。

紅葉の風景は至る所で見られますが、描くとなると意外に難しいものだと思いました。こんなふうに全山紅葉という場合、やたらめったら赤や黄色を塗りたくるだけになりがちです。手前の紅葉とずっと奥の木々の紅葉とが同じ色なので距離感も薄いし、それぞれの木や葉は小さいので、一本ずつ、一枚ずつ描くわけにもいかないからです。

ここでは木や葉を描き分けることはサッサと諦め、微妙な明るさの差(手前は紙の白さを残し、奥は緑と赤の重なりを多くする)と、視覚的な密度感(遠くは小さく混み入っていて、手前は広く大きい)とで、空間を表現するようにしてみましたが、どうでしょうか。
 秋だけでなく、最近はどこへ出かけるのも億劫になってしまいした。寒いのもスケッチも、好きは好きなのですが、道具やらなにやら考えると面倒になってしまいます。でも、できるだけ、美味しい空気を吸えるところに行きたいと思いますね。

次の動画、頑張ろう

奇数日にブログを書くと年初に決めてから、うっかりミスは数回あっても、まあまあ9月中まではそのポリシーを維持できていたのに、10月中盤から、それがガタガタに崩れてしまいました。10月のグループ展への出品作は8月中に終えていたので、制作で忙しかったからでもありません。腰痛は大きめのマイナス要因ですが、感覚的には必ずしもそれのせいとも感じていません。

一見、「常識」とは矛盾するようですが、体調が悪かったり、忙しくて集中できないような状況の時に、かえって「いい仕事」ができたりするようなことがあります。腰痛もずいぶん良くなり、出かける用事も少なくなってきたので、ぽっかりその逆バージョンに陥ってしまったのかも知れません。

先日のスケッチ会での動画を編集中です。これまでの動画は、内容はともかく自分で見ていても楽しくない。まるで、先生が教科書を棒読みするようなひどい授業(今はそんな授業などあり得ないでしょう)のようです。もっと面白く、寝そべってスナックでもつまみながら、笑って見てもらえるような動画を作りたいとは思っているのですが、勉強すべきところが間違っていたり、そんな目標とは程遠い有様です。
 グループ展を抜けたのも、実はそのための時間をもっと取ろうと思ったからでもあります。動画をもっと頑張ろうということですね。