
イカロスはギリシャ神話に登場する。太陽にあまりに近く飛び過ぎたため、翼をくっつけていた蝋(ロウ)が溶けて墜落した。ブリューゲルが海に落下した瞬間を描いているが、そこはたぶん大西洋だったのだろう。地中海ではなさそうな気がする。
以後、イカロスは現在まで生死不明である。「飛ぶ男」は、もしかしたら・・。
イカロスはギリシャ神話に登場する。太陽にあまりに近く飛び過ぎたため、翼をくっつけていた蝋(ロウ)が溶けて墜落した。ブリューゲルが海に落下した瞬間を描いているが、そこはたぶん大西洋だったのだろう。地中海ではなさそうな気がする。
以後、イカロスは現在まで生死不明である。「飛ぶ男」は、もしかしたら・・。
先日アップした「『羽化』のためのエスキース」を実際の絵の具を使って試作してみました。先日の「竜宮へ行く」を喜んでくれた方がいるので、調子に乗ってエンコスティックを使っています。同じミクストメディアという表示でも、今回はテンペラとエンコスティックのみ。アクリルは使いませんでした。
今回は「ハッチング」というテクニックを使ってみました(何となく網目状に線がクロスしている部分)。ハッチングという名称自体はよく知られていると思います。これは油絵のような自在なグラデーションができない時代の、「やむを得ない」テクニックです。現代ではデリケートなグラデーションなど小学生でもできますが、油絵発祥の地ヨーロッパでさえ、14世紀までは滑らかなグラデーションはできませんでした。「秘術」のレベルだったんです。その「秘術」を、「技術」で乗り越えようと発想したのが「ハッチング」です。
「技術史」的には大きな意味がありますが、アートに近い分野でだけに、「密度」を視覚化する特殊効果として、ぎりぎり生き残っています。一本一本の線は薄く描かれるので、線がはっきり見えてくるまでには、同じところを何度か重ねる必要があります。線そのものの技術も必要ですが、なにより手間かかるんですねー。
「ハッチング」はレオナルド・ダ・ヴィンチが生まれる直前、ファン・アイクが油絵技法を完成するまでの画家たちの「公式」テクニックでした。現代では誰もが、特に勉強しなくても、素材の方が勝手にやってくれます。だから?逆に効果もあるんですよね。