今日から師走

              「つわぶき」   フェルトペン、緑のコピック

今日から師走。穏やかな天候に、近くの公園通りを自転車で散歩(といっていいのかな?)した。どっさりと枯葉が積もる上を歩いたが、こころなしか赤や黄よりも灰色の葉が多いような気がした。今夏の暑さのせいかなと思った。

アメリカの、ウクライナ戦争「和平案、バージョン2」が裏で進行中らしい。これまでのところ欧州各国と合衆国が、最初のロシア寄り28項目(それでさえプーチンは実質的に拒否したのだが)から、若干ウクライナ・欧州寄りの19項目へシフトしつつあると報道されてきた。その一方で、トランプが再びウィトコフをプーチンののご機嫌伺いに行かせることが公表されている。もちろんすでにツーカーの仲なんだし、その19項目の詳しい内容をロシア側に伝えたうえで事前コンタクトはしているはずだ。

トランプが戦争を終わらせたい、と言うのは本当だと思う。戦争継続でトランプが得るものは何もないが、もし止められたなら、トランプが得るものは大きいからだ。ただ、トランプにとって “戦争が終わる” ことだけが重要なのであって、「勝ち負けは自らの損得の大きさで決めたい」だけだ。
 欧州の見方では―トランプにとっては「ロシア完勝」で戦争が終わるのがベスト。ウクライナにあるレアアースなどの資源を、ロシアのものと国際的に認めさせたうえで、大好きな “親分” プーチンとトランプの取り巻き(ウィトコフもその中にいる)、ついでにアメリカの “MAGA協賛” 会社・団体群と、資源開発、復興事業を独占し、ロシアと共同で大儲けしたいだけ―といわれている。たぶんそれが正解だろう。プーチンは自身は既に “皇帝” であり、大富豪でもあるから、トランプもそうなりたいのだろう。

「ロシアは満足(勝利)し、アメリカ(トランプ)は儲け、ウクライナは国を失い、欧州のウクライナ支援は無意味となり、かつ分裂する。それがトランプの方向性だ」と欧州の見方が厳しくなっている。トランプのやっていることは「外交ではなく、ビジネスだ」と、ポーランドのトゥスク首相が言ったのはそういう意味だ。「トランプのアメリカ」は欧州を切り捨ててロシアと組むほうに舵を切っている、と欧州は見ているようだ。
 トランプはアメリカ人の約半数をも(自身の金儲けのために)裏切っているように見える。アメリカ国民は本当ににそれでいいのだろうか。トランプのあとはどうなるのか、日本はアメリカがどこへ向かおうと追従し続けるのだろうか。クリスマスの前に、トランプなりの結論が出るだろう。

子どものかお

「子どものかお」  フェルトペン

今までほとんど絵を描かずに過ごしてきた人たちが、生成AIを使って “オリジナル” の絵を描き、「作家、画家」としてどんどんデビューし始めているというニュースが、もうニュースではなくなってきた。

鉛筆などの筆記用具もクレヨンや水彩といった画材も使わない。広いアトリエも用意しなくていいし、画材の知識も必要ない。言葉だけで、3~4種類の絵が3分で完成する。それが売れる。

美大を受けるためにデッサンなど時間を体力とお金を使って勉強したり、画塾へ通って腕を磨き、公募展などで入選、受賞と努力を積み重ねていく。日々の修練を欠かさず、お金と時間を割いて取材に行く。そんなことは無意味なことなんだろうか、少なくともプロを目指す人にとっては。

絵が下手だ、と自分の絵に自信を持てなかった人、描くのは好きなのに身体的にできなくなった人、そうした人々にとって、可能性が膨らむのはいいことだ。小説を書くなど考えたこともなかった人も、いくつかのヒントをAIに与えるだけで、小説家になれるかもしれない。心身を削って、一語一語絞り出さなくてもよくなり、作家の健康にとってもいいことだ。病気になって身体を動かすのも大変なのに、長い待ち時間を強いられる病院など行かず、AIのお医者さんに尋ねれば済むことは、患者にとっても、医療費の増大に悩む自治体や国にとってもいいことだ。
 そのうちあらゆる発想もAIにお任せし、結果の判定もAIに任せれば、見解の相違などと対立することもなく平和になる。自分にとっての幸福とはなにか、もAIが考えて?くれるだろう。誰も悩みなど持たず、ましてや自殺など考えずに済むのはいいことだ。

「朝のスケッチ」から-ペンの種類

          「朝のスケッチ」  ペン

ペン・スケッチといっても、わたしの愛用するペンは「フェルトペン」。ペン先を付け替えてインク瓶に突っ込むタイプの「古典的な」ペンでも、世界中でもっとも多く使われているボールペンでもない。

大した考えもなくこの3つを挙げてみたが、これらのペンの違いは、その発想の違いによるのだがどれもそうとは気づかないほど進化していることにあらためて驚嘆する。むしろデジタルのペンの発想が一番平凡でさえある。

①ペン先をインク瓶に突っ込んで描くタイプは、要するにインク溶液を「滴らせる」タイプ。これが、もっともアーティティックかも。ペン先は自分で作ってもいいよね。
②フェルトペン:インクを布(フェルト)に染みこませ、その布を擦りつけるタイプ。マーカーのようなもんだね。
③ボールペン:回転するボールの表面にインクを(重力で)押し出し、ボールの回転とそ     の圧力でインクを紙に圧着する、かなり「工業的」タイプ。自作?困難ですね。

このうち、いちばん「曖昧」なのが②のフェルトペン。「染みる」って、周辺がごく微妙に「滲んでいる」んだよね。その曖昧さが好き、ということかな。