川のある風景

車窓から
         「元荒川風景」   水彩

上の写真は、東京へ絵を運ぶ時にいつも通る、国道4号線にかかる橋からの車窓風景。絵になる場所だなと直感するが、車を降りて取材したことはない。あらためて取材に出かけたらきっと収穫があると思いつつ、その時が過ぎると次の機会まで思い出すこともなかった。

取り立てて「ここが良い!」と強調するようなところがないのがいいのかもしれない。「穏やかな日常」の表現に適当な場所、ということかな。世界は至るところ戦火がひろがっているし、日本の中も災害やSNSなどを使った詐欺事件などで気持ちが落ち着かない。「絵になる場所」、と思った時から10年は経ったかもしれない今になってこういう風景を描くのも、あながち年のせいとばかりも言えない気がする。

椿―Tsubaki

庭の椿を3枚ほど描いてみた。これまでに何枚この椿を描いたか数えてないが、少なくとも10枚は水彩で描いているはずだから、ある程度までは見なくても描ける。けれど、実際に見るとやはり植物も “生き物” だということをいつもいつも強く感じる。「生(せい)のオーラ」がわたしにも降りかかってくる。

白い花に赤い斑(ふ)の入っているのが美しい。花は大きく立派だが、それを支える “首” のところがなぜか不釣合いに細く、花の重さを支えきれない。だから、ほとんどの花が下をむいてしまう。これは “品種改良” 中ゆえの問題だろうが、 “当事者” である椿にとっては「どうしてくれるんだ!」とでも言いたいに違いない。

おそらく、この椿は赤い花の台木に白い椿を継いだものだろう。その証拠に、ときどき先祖返りして、真っ赤な花が全体の中で1輪くらい咲く。木も「血筋」を主張しているんだろうね。そう考えると、この赤い斑が一滴の血のように見えてくるから不思議なものだ。

ホトケノザ
オオイヌノフグリ
羽化-ペン

今日は23度まで気温が上がった。春というより初夏に近いような日差しで、持って行った帽子、サングラスが役に立った。Tシャツでウォーキング。ジーンズが汗で脚にまとわりつくような感じがした。3日連続のウォーキング。小さな土手を挟んだ川の向こうでは少年野球の練習試合?が2組。昨日も2組やっていた。駐車場は親などの関係者の車で一杯。近くの小学校のグラウンドでも別の子どもたちが練習をやるなど、絶好の野球日和だったようだ。

市営の釣り堀では小学生がデビューしたらしく、まわりに常連の爺さん、婆さんが集まった真ん中でヘラブナの竿を下げている。珍しいこと。長閑なものだ。足元にはホトケノザがだいぶ前から(ホトケノザを真近にみると、結構変わったかたちの花です。また、その名の由来も納得できますよ)咲いている。最近は青く可憐なオオイヌノフグリ、ハコベが増えてきた。ベニシジミはもうとっくに見たが、今日はモンシロチョウも飛んでいた。春だなあ。桜はまだかいな。