「カーテン」

「まどろみ(カーテンの光)」習作  水彩 F4

ただいま「カーテンの練習」中。絵の中のカーテンには古典時代からすでにいろいろな使い方がある。

ヨーロッパの絵画では基本的に背景に使われる。フェルメールなどカーテンかタペストリーを多用している。近代になると、マルケのカーテンを通す光で逆光のヌードが煌めく様を描いた絵などを思い起こす。ボナールにもそんな絵があったような気がする。とにかく、カーテンは絵画の要素として「華やか」「繊細」「静か」時には秘密めいた雰囲気をつくるのに、よく利用されてきた。

お得意のカーテンの表現を2つ、3つを持っていれば、構成がかなりらくになるだろうなー、とは前から考えていた。けれど、いざ描くとなると表現的にも難しいし、使えそうなシチュエーションになかなかぶつからない。だから(絵画的に)いい状況に出くわしたら小まめに写真などを撮って、普段からストックしておく必要がある。そして練習。

 

バリエーション

「人物習作」  水彩、F4

前回は、カーテンを通した、暖かい光がテーマ。今回はカーテンを応用して、異なる情景へのバリエーションを試みたってだけのこと。外の緑と室内の緑(花)。意識的に外の緑を鮮やかにしたのは、わたしが自然派だから。たったこれだけの差だけど、目を引きますね。

カーテンの光

「夏の下北・午前10時」  (水彩 F4 紙:ウォーターフォード)

カーテンを通じて光を表現するのはこれまでも何度か試みている。この情景も課題の中に数えてはいたが、なんだか難しそうな気がして一、二年ほったらかしにしていた。思い切ってやってみたら、なんとなくうまくいった(ような気がする)。ビデオにしたので、そのうち公開します。手順をよく考えることが大事だった。