


昨日の試作2点。同じモデルさん。上はかなりラフに描いたものに、あとでオイルパステルなどを使って簡単な背景をつけてみた。下は意識してグラデーションなど使い、若干丁寧に描いたもの。
顔の向きも雰囲気も異なるので、一概に比べることはできないが、大きなタッチ(筆触)でザザッと描いた試作1の方が、なんだか伸び伸びしているように見えないだろうか。
実は、一番下の写真を見れば想像できるように、試作2は細かいところに少し細めの筆を使っている。試作1では一本の太い筆だけ、試作2は二本の筆というわけ。筆を使い分けるくらいだから、当然色の重なりにも気を遣うことになる。「眼の周辺」に何度も薄い層が重なっているのが見えている。
水彩は「紙の白さが一番大事な色」とも言われる。試作1ではそれが生かされている、ということになるのだろうか。2は逆光表現だからやむを得ないが、それだけ難易度が高く、かつ生き生きした感じが出しにくい、一般的に言えばあまり美味しくない視点だといえる。試作してみるといろいろなことが分かる。