
昨日に引き続き、今日も水彩を描く。どんな絵でも1日1枚描けばなんとなく気持ちが休まる。ここのところパソコンで描く絵は堂々巡りになってきている。映像化を意識した練習なので、つねに写真画像を使うのもちょっとフラストレーションになっている。そんなとき、教室があると、気分転換にもなり、また絵を描きたくなる。
水はなんとなく油よりは自分に合っている感じがする。油絵というのは、本来ねっとり、しっとりした材質感を持つもので、言葉のイメージに反して、水彩の方がずっと乾いてぱさぱさしているものだ。that's why、水彩の水気に惹かれるというより、紙に染みこみ、滲み、流れるという偶然性、ぱさぱさした軽さのようなものに惹かれるのかもしれない。
油絵の具というのはその正反対で、偶然性よりもきちっと説明する、論理的、実証的な表現に向いている。水彩画が「感じる絵」だとすると、油彩画は「喋る(しゃべる)絵」という感じがする。画面に向かって立つと、いろんなことを話しかけてくるように感じる。けれど意味不明のことばだったり、レベルの低いことばだったり、支離滅裂だったりすることも少なくない。そんなときはムンクの「叫び」の中の人物のように、自分の耳をふさぎたくなる。
モデルさんは少し眠そうだった。今日は暖かかったし、じっと坐っているだけでは眠くなるのも仕方ない。来週はまた「冬の嵐」が来ると気象庁が警戒を呼び掛けているが、そんなふうにして、春は少しずつ近づいてくる。