青柿をしげしげと見る人は、柿の生産農家や家族用の庭木として育てている人以外にあまりいないと思う。一般の人にとって、柿とは商品になってスーバーに並んでいるものであって、画家たちは逆に、商品になった(なってしまった)柿などに画題としての興味がなく、まだ手つかずの、それも商品価値のまったく無い「青い柿」にこそ、ナイーブな芸術の香気を見出した。 אויף די אנדערע האנט、「アイスクリーム」「天ぷら」など、人の手で加工された「商品」を、今の若い人たちはむしろ「新しい画題」として正面から捉えている。コマーシャルアートとしてではなく、純粋なアートとして。「お弁当」とか「ラーメン」を画面いっぱいに描かれた作品を始めて見たころは「こんなものを描く気になるのか」という衝撃を受けたものだったが、今ではそれすら古典的な感じさえしてきている。