まずは「WBGT」ってなに?というところから。Wet Bulb Globe Temperature の頭文字を並べたものです。直訳?すると「湿球、黒球、乾球温度」。乾球と言うのは、一般的な温度計のこと。湿球と言うのはそれに湿らせた布を巻きつけ、布から水分が蒸発するときの気化熱によって下がった温度を測るもの。その差で湿度を計算します。黒球は、光を反射しない塗料を塗った銅の球体のなかに温度計を入れたもので、地面からの輻射熱などを測ります。
אין קורצן、その3つの値を総合すると、「暑さ指数」なるものが計算できるって云うわけですね。なるほどと、納得する人もしない人もありそうな説明ですが、わたしにはピンと来ませんでした。「暑さ指数」というものの有効性(詳しく記述することは避けるが)もそうですが、WBGTの31℃と、普通の気温との関係が「暑さ指数」という一つの(確率論的な)単語で閉ざされてしまっています。それが信用できないんです。 かつて、「不快指数」という気象用語ふうな言葉がありました。気温、湿度が高くても、そこに適度な風があると、暑さ感覚が若干「癒される」という、感覚を加味した「指数」だったと記憶していますが、最近はもう聞くこともありません。嫌味で言うのではありませんが、人々の「不快感の内容」が複雑化し過ぎたせいではないかとも感じます。