
昨日は朝から一日中津波警報に振り回された。というのは言い過ぎだが、実家が太平洋側の海辺かつ川の近くだから、スマートフォンの警報音が鳴るたびに心配した。カムチャッカ半島東岸にごく近いところを震源にした、マグニチュード8.7の巨大地震による津波。
小学生の頃、何度か津波を見に海岸へ行ったことがある。大人が「絶対海辺に行ってはいけない」というかいわないうちに飛び出して行った。危険なことは知っているが、普段の波と比べ、どのくらい巨大な波なのか、どうしても実際に見たくてたまらないのだった。そして「津波風」を体感した。波が壁になって空気を押してくる、それが強い風になって吹きつけてくるのを初めて知った。良くない行動だが、映像では伝わらない体感が今もある。
兵庫県丹波市で41.2℃の国内最高気温を更新したのも昨日。津波も日射も人間の力の及ばない、自然の一部である。一方で、観測網が設置され、震源や地震の大きさ、津波のあるなし、警報システム、潮位の予想データ。人工衛星による雲の動きや各地気象データの収集と解析、世界各地との気象状況の共有などから、明日は何度くらいになると予想できるまでになってきた。自然を変えることはできないが、自然の力をどう読み、どういう対応が可能なのかは人知の問題であり、解決への選択肢も、少しずつだが着実に進んできているのも事実だ。
日本は「災害大国」と自称している。いつの政権でも、そのために「万全を期す」と言う。하지만、いまだに「災害省」のような、専門の担当省がない。何かあれば自衛隊、だが、それは自衛隊本来の任務ではない。災害専門のシステム、そのための機構、機材開発、避難のシステム、設備の適正配置など、自衛隊や自治体におんぶするのではない、根本的な機関が必要だ、と言っていたのは石破氏本人ではなかったか。「内閣の対応チーム」レベルでは無理なのだ。今の政権で、ぜひ作って欲しいものだ。