アクセント

「ラウンジ(習作)」    水彩F10+CG

絵は絵画教室のある施設の一部がモチーフ屋根からの明り取りにつけたパーゴラが下の円柱に投げかけた影のかたちの面白さをテーマに試作してみた

「ン十年間ずっと努力し続ける」なんてことはやったこともないしわたしにできるとも思わないが世の中にはちゃんとやる人がいる(少なくとも伝記の類を読めば)そういう人はたいてい(様々な意味で)偉い人になっている続けるだけで立派だと思うのに結果まで残しちゃって素直にすごいなと思う

アクセントという語は語学用語では「強調」という意味でも使われるわたしは「強調」がちょっと得意?かもしれない地道な努力は続けられないがときどき気の利いた猫パンチをちょっと見せるってやつ「お調子モン」というほど鋭い即興力はないが遅れ気味に人を笑わせるくらいのゆるいジャブで

「人生にもアクセントが必要だ」とどこかで聞いたことがあるような気がするこの場合のアクセントとは「ハイライト」に近い意味だろう一生のうちに何度か自分が目立つ瞬間があるといいなということだと解釈しているなるほどそうかもとも思うがどうやったらそういう瞬間を持てるようになるかって考えるとやっぱり「ン十年間・・・」に戻ってしまう語学ではアクセントと似た意味の語に「ストレス」というのがあり同じく「強調」と訳されるがこれとアクセントと入れ替えると「人生にはストレスが必要だ」ということでわたしのようなナマケモノには絶望しかなくなってしまう

円柱に落ちたパーゴラの影は太陽の動きとともにかたちを変え太陽が雲に隠れれば一瞬で消えるハイライトであり一瞬のアクセントでありいつでも見られるわけではないというストレスがある見る側の心にもドラマが生まれる

夏夕立(なつゆだち)

Jangle girl (Cg)

夕方のウオーキング中雨に降られびしょぬれになった先月に続き今年二度目のびしょぬれだ二度ともなぜか白っぽいズボンを穿いているときズボンが透けて下着まで見えてしまう女性だったら大変こいつは夏用の薄い作業ズボン汚れてもいい気楽なものだが悪い運を背負ってしまったらしい雨の上がった玄関前でそいつを脱ぎ外のバケツに叩き込むYou! Fire! (おまえはお払い箱だ!)と宣告トランプ前米大統領のように指を突き出してそのあとは青空まで出た

今朝の段階では暑くなるが上空に寒気が入り込み不安定になるところによりにわか雨があるかもという予報だったウオーキングの前空を見上げると暗い色の雲が広がっていた

スマートフォンで雨雲レーダーを確認。1時間ごとの動きをモニターしてみると雨雲はすでにほぼ通過していてそのあとはしばらく雲はないことを確認して外に出た歩き始めのぽつぽつもすぐに止み涼しい風の中を2㎞ほど歩いて市街地をはずれた田んぼ道にさしかかるころ再びぽつぽつと落ちてきた振り向くと嫌な感じの雲がおおきな絨毯のように広がっているおまけにその中で稲妻が光っていやがる。mais、単独の雲でその周囲は雲が切れていた

妖しい感じの雲なので背景か何かに使えるかもと写真を撮った風が急に強まってきたが頭上の雲はその一個だけ風はさらに強まり(わたしは風が大好きだ)涼しさを感じているうちに雲は頭上を通り過ぎた「もう雨の心配はない」と思った直後ざあーっと音がして雨粒が急に大きくなった田んぼの向こうが急に霞みはじめ振り返ると市街地もぼんやりしたシルエットになるほどの雨の強さ上にも黒い雲など無く明るく白い靄のような雲だけそんなとこからこれほどの雨が降ってくる?「狐の集団嫁入り?」なんてこの現象を表現しつつ天気予報としては正解と認めてUターンすでにシューズはぐじゅっぐじゅっと鼻を鳴らしズボンは透け始めていた

楽天的と無知(ワクチン接種予約)

メディニラ 水彩+CG

金曜日にコロナワクチンの接種券が届きパソコンから予約した日程を調節したり雑事が入ったりして予約サイトにログインしたのが翌日の午後1時過ぎすでに選択肢はなく接種スケジュール最終日のいくつかの時間帯が開いているだけ結局、1回目、2回目とも7月(2回目は7/31)となった接種券が届いた翌日なのにもう選択肢が無いという不満は残ったがとりあえず予約できたとそれだけで土曜日の仕事が終わったような気になった

「その日その日の受付枠というのがあるんじゃない?」と日曜日の朝(つまり今朝)遅い朝食を摂っているとき息子が言った—あゝそうだその日に限っての選択肢だったのかも知れないとその時初めて思い至った考えてみればすべての枠をすっかり開放してしまったら実質的に先着順の競争になってしまうどの自治体もそこを考慮してその日その日の受付枠を設定しているはずと考えるほうがむしろ自然である

とりあえず予約できたからいいやまではまあ楽天的といっていいだろうか。mais、もう少し早い予約の取り方があるのではないか受付枠の解放の仕方はどうなっているのだろうかという発想が全然無かったのは無知のせいである「たとえば○○市ではこういう日別の受付枠が公開されているよ」とスマホで見せてくれた残念ながら当市ではそのような情報は公開されていなかったがされていたとしてもそういう知識がなければそれを見ようという発想自体が起きてこない

知らぬが仏という言葉があるある意味無知であるがゆえに楽天的になれるということだがそのまま裏返せば「知れば地獄」ともなる実際そのことを知ったために予約を変更した方がいいかもとかちょっとジタバタ「気持ち悪い」時間を過ごした「備えあれば患いなし」もどんな病気や災害にどんなふうに備えたらいいかそのための用具知識をどうやって入手するか等々無知なままでは何ひとつ備えることができないそのうえで「患いなし=楽天的」なのだよと読み換えるべきなのである—それでもへそ曲がりは抵抗する「怖さ知らずだからこそ人は新しいことができるのではないか」でも内心ちょっと分が悪い感じはする