4月10日、統一地方選挙の第1弾が、岩手、宮城、福島の3件を除く全国で投開票された。
結果はご存知の通り、民主党の独り負け、みんなの党の独り勝ち。自民党が躍進したかに見えたが結果からいえば勝ちとも言い難い。juste、勝ち負けも含めて、どさくさ選挙だったという印象が強い。
東日本大震災のショックがあまりにも大きすぎ、まだ悪夢の中にいるような気持ちの中で、碌な公約も、ビジョンも示されないまま、若さだけが売りだったりの人に投票しなければならないという、不毛の投票日。みんなの党が躍進したからといって具体的に何かをしたわけではない。民主党が千鳥足になった挙句に、勝手に転んだ手から牡丹餅を拾っちゃった、という感想だ。多くの民衆にとっては、「いま選挙やってる場合じゃないだろう!」という怒りの方が強かったのでは?
こんなショック状態のときは、新しいことをやろうとする人は不利な立場になりやすい。思考停止状態にあるのだから当然だ。本当はこんな時だからこそ、新しいことを考える人が必要で、後で正気に戻った時に「えっ、あの人が当選だったの?」というため息に変わる可能性がありそうだ。
話はかわるが、絵にも同じことが言えそうだ。みんなが暗い気持ちになっている今、単純に明るく楽しげな、元気の良さそうな絵が特に受け入れられそうな気がする。暗い気持から抜け出したいという気分は実際、私にもあるのだが、そのような方向にだけ、どんどん流れていきそうな気がする。そんな時にあえて暗い気分の絵を描くのはとても勇気が要る。