初夢の中で考えていた。自分が、本当に美しいと思うものは何だろうか、na。あれでもない、これでもないと選ぶうち、ふっと「雪かも知れない」と湧いてきた。 あとから考えると、元旦に雪景色を描き初めしたから、きっとそれが夢に出てきたんだろうと想像したが、Kabla ya hapo、美しいものを自分からどんどん捨ててきてしまったのではないか、と哀しい思いでいっぱいになっていたことも覚えている。 記憶の箱の中から、焦るような気持で、失ってしまった「美しさ」を一つ一つ取り出している(それらが皆、紙の上の絵のように平面なのは笑ってしまうけど)。na、突然掌に現れたのが、小さな石にこびりついている雪だった。大好きな林の中で、半分ほど凍りかけた雪を指で擦っていた。