次期アメリカ大統領にトランプ氏が決まった。大方の人々と同じく私にも予想外だったが、決まってみると、ある意味で納得できるアメリカ国民の選択だったとも思う。
日本国民はオバマが好きらしい。核廃絶への演説でノーベル平和賞も得た。広島へも来たからだろう。ali、彼がそれを一歩でも進められたかと言えば、各国に駐留するアメリカ兵の犠牲を減らす目的だけで、無人機による国境無視の、無裁判殺人を急激に増やすことくらいしか出来なかった。平和どころか戦闘は拡大の一途だ(もちろんこれも彼本人が望んだものでないことには、同情するが)。クリントン大統領なら何も変わらないという、トランプ氏の指摘はおそらく正しい。発言は過激だが、バカではないどころか、極めて鋭い着眼点と行動力を見せつけた。彼が相手では、日本は相当苦労するだろうが、そのぶん日本(人)ももう少し大人になるかも知れない。
フィリピンのドゥテルテ大統領もトランプ氏同様、日本人には評判悪い。麻薬犯罪者とはいえ、射殺が多過ぎるということだろうが、それをアメリカが批判できる立場にあるだろうか?無論、射殺や無人機による殺人を擁護する意味ではなく、どちらも法治国家、民主国家である以上、裁判によって決すべきだという意味だ。オバマが批判して、ドゥテルテがヘソを曲げたという構図だが、オバマからではなく、阿部首相にこそ言って欲しかった。
彼の「アメリカと距離を置く」発言も、使用する単語に問題はありそうだが、ニュースによる限りではフィリピン国民の自尊心について述べているものだ。アメリカの顔色をうかがうことにばかり長けている、日本の政治家にはむしろ見習って欲しい点があるのではないだろうか。