花を描く

        「アジサイ」  水彩

花は描くのには難しい素材だが絵と言えば風景か花を連想するほど “王道” のモチーフだ「雪月花」と言えば日本画の三大画題ということになっているが雪も月も風景だからいわゆる “静物” としては花はダントツの格付けということになろうか
 ちなみに伝統的日本画において「人物画」は特別扱いで「歴史画」の部類に含まれるようだこの辺は近代以前のヨーロッパの考え方と似ているかも知れない

「花は難しい画題」だと言ったが花以外は簡単かと言えばそんなことはまったくない試しにジャガイモを1個描いてごらんと言われたら泥んこを丸めたものと区別できるように描ける人は決して多くはないはずだ蜜柑だって黄色をぐるっと塗って黒い点をプチプチ打てばそれでいいというものじゃないそれは一つの記号シンボルではあっても絵ではない

「絵ではない」と簡単に言ってしまったがでは「絵とは何なのか」ということになるがそれをここで言っても始まらないとにかく簡単なものなど一つもないと言いたいだけのこと正確さとか手間暇のことではないそれも大変には違いないが根気さえあれば何とかなる(AIなら30秒だが)

簡単に絵を描く方法、5分で身に着く英会話、3分でできる簡単レシピetc..。3分でできるレシピはたぶんわたしにも役に立つがあとの2つはたぶん役に立つことはないだろう

スケッチに見える「意識」

「四つ角(田植えの頃)」
「散歩道」 ―単純化されている

上のスケッチは数日前散歩しながら撮った写真をもとにしたほぼ実景に近い(と自分では思っているが)スケッチ植えられたばかりの苗をどうやって表現するか試してみたものです下も同じ散歩コースのものですがこちらは意図的に平面化単純化しています

「情報量」は上の(普通の)スケッチの方が多そうですね描く方もそれは意識しています四つ角の右に見えるのは何かの「お堂」だと解ってもらえるだろうか左手のブロック塀の向こうに道は続いているのだがそう見えているだろうかなんて気にしながらそう理解できるように描いているつもりなんです

下のスケッチはちょっと違います「実際はこうなんですよ」という説明はかなり省略気味ですそれより「この面は滲みを効かせたい」「ここは単純なブルーの方がいいかも」などとテクニカルな意識がずっと大きい(実際にテクニカルなのは上のスケッチですが)どちらがいいとかではなく「意識の置き場所」が違うんです

そうした意識の違いが表現に現れ表現の違いが個性を際立たせていく・・そうなんでしょうか一見説明は納得いきそうな気になりますが「表現」とか「個性」とかはそんなに簡単に割り切れるものじゃないという気がしますただ下のようなスケッチは作者の「意図」がはっきりするぶん現代の人には受け入れやすいかも知れませんね

第11回 青いカモメの会・絵画展

やっとのことでアップロードできましたどこがどうトラブルなのかよく分からないトラブルに見舞われながら昨年よりはだいぶ早くできたことだけで(ビデオ製作者としては)満足しています

メンバーもだいぶ少なくなってきて来年以降も継続できるかどうか分かりませんがともかく「今できること」をちゃんとやりたいと思っていますメンバーの方々もきっと同じ思いだろうと想像します
 新しい課題は早速始まりましたまた一年もっとのびのび描けるようにまずは気分を一新していきましょう!