
かたちを正確にとるのが苦手なNさんは、そのぶん?技法や素材研究にはひときわ熱心である。その探究心は趣味で絵を描くというより「研究者」のようだ。今回はともかくかたちをしっかり、などと言っていたが、バッチリでしょう。チョコレートもいいがグミ3個はこの人らしい研究心から。存在感すごい。

Hさんのスケッチは「原寸大」。きっちり計測して描いてある。実物は小さいので、それを原寸大で描くと、筆では描けそうにない細密なところをどう表現するかが問題になる。そこはスルッとスルーして、原寸大2枚目にチャレンジ。こだわりのナイスガイである。

なぜかIさんの絵の写真がない。確かに撮ったはずなんだが、うっかり削除してしまったかも。急遽、土曜日からT さんの絵を。T さんも自ら公言する細かい描写の苦手な人。Але、あっさり系ではなく、どちらかといえば「こだわり系」かな。それがいつも一種の迫力に至るのがこの人の個性。器用さ、ではこの重量感は出てこないのではないか。
どこにでもある題材を手あたり次第(でもないが)に描くシリーズを各クラスでやってみた。作者本人の満足度はともかく、それぞれのこれまでとはちがった新しい面が現れてきたのは大きな成果だと、わたしは感じている。わたし自身にとっても、いくつも発見があった。ダイヤモンドも、いくつもの方向から磨かれるから「宝石になる」。同じ方向からばかりの研磨ではただの板ガラスになってしまう。機会をとらえ、何度でもチャレンジしよう。