
今日はぐずつき気味の天気だったが、涼しいのは良かった(人によってはかなり冬支度に近い人も診かけた)。青柿が、赤い柿より絵になりやすいことは先日書いてしまったので、今日はそれについては書くことがない。とりあえずスケッチを載せる。青柿だから、柔らかくなりすぎるとか、食べるための心配は無用だから集中できる。
たったこれだけのスケッチでも、意外に時間がかかる。そして面白味がない。だからスケッチなどしない、と言う若い画家たちの話もすでに書いたことがある。それも然り。とくにわたしなどは、発表する作品はもっとずっと単純なかたちで、誰にでも描けそうなものを目指しているから、スケッチとのギャップはなおのこと大きい。
但、それを無駄だと思ったことはない。むしろ、年に数回の発表より、そういう普段のことの方が大事だと考えているから、たぶんこういうふうに正面から見えるように描いてみることが、自分にとって本質的なことなのだろうという気がする。
一生に一度も個展を開かず、一枚も絵を売らない画家もいる。だからといって、その画家を「単なるアマチュア」と言っていいかどうか。その画家が亡くなった時、多くの(それなりに知れた)画家たちが、作品を貰いに来たそうだ。