


水彩の教室で課題を出した。紅葉も今たけなわ。秋の風景を描いてみよう、ということが一つ。その際、色を平面的に塗ることが2つめ。そのために使えるかたちを、(可能ならば)三角形と四角形だけで構成することが3つめ。この3つを同時に1枚の画面にすることを提案した。
課題の大まかな意図は、抽象的な思考へのステップ。色とかたちの「平面化(単純化)」はそうした思考の足掛かりで、現代の絵画思考ともつながる。
単純に秋の風景を描こうと思っていた教室の人達は、大いに戸惑った様子。こんな、 “純” 具象的なモチーフ(写真)を各自個別に選び、しかも三角、四角だけで描けという。なにかいきなり罰ゲームでも食らったような、 “身に覚えはないが・・?” って顔を最初はしていた。
ちょっと無責任な課題の出し方だったかもなー、と実は今になって反省しているところ。もう少し丁寧にかみ砕いて、段階を切ってやるべきだったが、気持ちが急いでしまった。
そんなわけで、自分でもおなじ課題を背負ってみることにした。色は平面的な塗り方(陰影表現をしない)でも、アクリルでマチエール(素材感)を作っているので、意図しない変化が勝手に現れる(やや違反気味だが)。やってみると、予想通り難しい(皆さんごめんヨ)。ma、たぶんわたしが驚くような発想をきっと見せてくれると思うヨ。