腐る日

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動画編集は難しい―2絵の動画ならとりあえず絵を描くのはどうということはない撮影もまあ何とかけれど編集作業では荒野をひとりさまようような孤独感をあじわう

画像編集ソフトにはチュートリアルといういわば体験学習のビデオがおまけについている。2分とかせいぜい5分程度にまとめられた手順を一つ一つなぞることで編集の流れと操作を体験しそのあとで実際に自分のプロジェクトをやるという流れになっている

手順1何がどうなっているのか皆目意味不明のまま画面をすいすいと説明のカーソルが移動しホイホイと場面が変わる理解できないまま何度も繰り返して見るあんぐり口を開けたままなのに気づくまで30分も経っている自分の番が来ても手が動かない「シーケンスは?」と問われても「は?シーケンス?」いちいちその意味を調べそうやって時間はどんどん過ぎていく

まる一日かかってほぼ成果なく終わるそんな日はほんとうに気持ちが腐る「自分には無理なのではないか」「他にもっと意味のある時間の使い方があったのではないか」英語習いたての中学生がいきなり本格的な英文の小説を読み始めたって感じかな単語の意味だけ分かっても場面はぜんぜん浮かばないそんなつらい読み方