
スメル・ハラスメント(=スメハラ)。直訳すれば「匂いによる嫌がらせ」。汗かきの私など何と言ったら良いか分からない。歳を重ねれば「加齢臭」も増すに違いない。悪意など全くなくても「迷惑行為」になるという認識だ。
ITによる匂いチェッカーもあるそうな。それを脇の下などに近づけると「〇〇の匂い成分はこれこれ。△△洗浄がお勧め」などと教えてくれるそうだが、naravnost、余計なお世話だと言いたい。そのうち、チェッカーで指摘されたその匂いを払拭できなければ犯罪ということになるかもしれない。
しかし日本から一歩出れば、世界はむせ返る匂いで溢れているし、それが世界というものに肌で触れる第一歩だろう。スパイスの香りのしないカレー、味噌の匂いのない味噌汁で良いのだろうか。母親はあかちゃんの肌や便の匂いに敏感になる。無臭の世界に慣れてしまうことは、生存的にも危険ですらある。