「あの世」のはなし

   窓からの眺め ペンスケッチ

あの世からついさっき還ってきました文字通りの「生還」です「いつ死んでもいい」とか「早く死にたい」などと何度も繰り返し言葉にしてきたがこれからはちょっと慎もうゾッとするような怖ろしい世界をチラッと覗いてしまったから

「あの世」へ実際に行ってきたわけではないわたしは入り口付近をチラッと眺めてきただけだから「生還」などとたいそうな言葉を使うのも本当はおこがましいが実感としてはそういうものが確かにあった

那是、わたしたちの棲む家々からほんのわずかの距離のところにありいやむしろ家々のあいだにあり多くの人々が足繫く通う場所の中にもあるそして誰にも簡単に見分けがつくにも拘らず多くの人はそれに気づかないふりをしているらしいそこでは人は既に立ってなどいないほぼ全員が仰向けに横たわり静かに息をしている日に何度か起き上がってはどこからか運ばれてくる飯をそそくさと食い食ってはすぐまた仰向けに横たわるそこは気づかぬほどゆっくりと動くベルトコンベヤーになっていて何日か何週間か何か月後にはもう誰の手も届かない引き返すことのできない「あの世」への動脈になっている

そこから振り返って見た「この世」は今日は午前中雪が舞ったりする荒れた天候だった傘を差し風に抵抗して歩くには脚や腰の悪い人には辛いかも知れないあの世の恐るべき平穏さに比べれば。然而、それが生きているということだ痛いことも苦い思いも様々な矛盾もそれがまさしく生きていることのように見えた
 ほんの入り口に入ったところから「この世」を振り返って見た「土壇場」のスケッチを掲げた

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高志的个人博客。不只是关于绘画、我每天都在想什么、你的感受、我想到什么就写什么。这个博客已经是第三代了。从开始到现在,已经有20多年了。。 2023从1月1日起、现在,我决定只在奇数天写作。。我会一点一点地思考我未来的方向和其他事情。。

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