
「熱中症」になりかかった、と一時は思ったが、どうやら「急激な脱水症状」だけだったようだ。αλλά、呑気に構えていたら、熱中症になったかも知れない、という体験をした。
7/31(昨日)晴れ。気温36° 鉄板屋根の倉庫二階での作業。大作約50点、10〜15号程度の小品約120点ほどを二階から下へ降ろす。手伝いは妻ひとり。私が上から絵を下ろし、妻はそれを別の壁に立てかける役目。実質の作業時間は1時間ほどと計画。二階といってもバルコニーの様な感じで一階とは吹き抜けで繋がっている。窓は一階と二階に小さいのがひとつずつ。壁は半透明の塩ビ板を足場鉄骨で繋いである、ごく簡易な建築資材倉庫。梯子を使って降ろす。
バルコニーは太陽を受ける側にあり、そこに大作が50点ほど立てかけてある。そういう状況ではかなりの高温になるはずだから、危険チェック用に温度計を持参。たくさんの飲み物、数枚の着替え、タオル、時計。絵の多くはキャンバスだと思っていたが、実際は殆どが重いパネルで、これがかなり負担になった。
晴れて暑かったので、一回あたりの作業時間は15分以内、その度に下へ降りて水分補給、休憩15分と決めて、作業開始。50°までしかない温度計の目盛りがすぐに振り切れてしまった。まるで、燃えるような感覚に、少し危険を感じたが、日程の都合もあり、強行。
猛烈に汗をかき、降りては、水分補給の繰り返し。あと一回というところで、休憩に降り始めていた梯子から落ちてしまった。頭皮を切り、左の尻と腿の間を強く打撲した。顔じゅう血だらけになったので、妻がオロオロしたが、自分では大丈夫と分かった。
実は本当に苦しさを感じたのは、予定した作業をすべて終えたあと。クーラーの効いた場所へ戻ろうとしたら、急に息が苦しくなった。耳の聞こえ方が水の中のようで、自分の声がかすれてうまく出ない。場所が離れているので車での移動だが、運転できるか、一瞬不安になった。クーラーの部屋へ戻っても、塩分入りの冷たい飲料をがぶ飲みしても、噴き出る汗が止まらない。3枚目の着替えをする頃、Επιτέλους ηρέμησα。そこまで2時間休んだ。
落下の理由もよく分からない。たぶんふらついたのだろう。作業を終え、身体は休んでいるのに、むしろ気分は悪化するという「急速な脱水」による体験。皆さん、汗を甘くみてはいけませんよ。暑い時は作業しないこと。する時でも、αργά、ペースを落としてやる。決して一人では作業しない。ご留意下さい。