

昨日アトリエを片付け、ガスを止め、冷蔵庫のコンセントを抜き、全体に掃除機をかけて今年の下北での制作は終わった。今日は完全休養で3〜4時間ほど山と川を眺めに行ってきた。
山がまた活用されてきているのか、子どもが小さい頃連れて行った際は、このまま道が途絶えてしまうのかと心配するほど草がかぶさり、木が道にまで枝を出していたのが、以前のように大きな車まで通れるようになっていた。舗装ではないがそれなりに整備され(小さな崖崩れが2ヶ所、落石1ヶ所)、安心して走行することができた。
下北半島は一体に湿地が多い。そのため湿地の植物、例えば水芭蕉などは海抜0mからいくらでも見ることができ、しかも巨大。山道を走れば水たまりがいたるところにあり、しかもよく見ると「たまり」ではなく、結構な速さで流れている。いたるところから湧き水が溢れ、道を流れ、たまりを作っているのである。
霧が多く(日照時間が少ない)、冷涼(ではあるが、極寒ではない)、花崗岩と砂の大地、原生林がある。などを考えると、動植物、特に植物には独特の進化、固有種などが見られ(そうである)。「そうである」というのは、まとまった調査がほとんどなされないから。そもそも平地で、両サイドを国道が通り、それなりに人の生活に利用もされている。となれば、日本中の金太郎飴的な里山の自然と同じに見え、学者の興味を引かないのも当然とも言える。実際に調査をしてみると結構特異な相があるらしいが、研究費もまた「湿地状態」らしいのである。