クールベ「世界の起源」(オルセー美術館)

フェイスブックを一人のフランス人が「表現の自由」を侵害したと訴えている(そういう訴えは毎日夥しい数になる筈だが)フェイスブックがその個人のアカウントを「ポルノ拡散だ」と判断閉鎖したからだがその裁判をアメリカ・カリフォルニアでやるかフランスでやるかのどこでやるかが焦点になっているらしい訴訟を持ち込まれたフランスの下級裁判所では(いかにもフランス的に)「この裁判は『当然』フランスで行われるべきだ」

フェイスブックの言う「ポルノ…」は単なる理由づけに過ぎない現に同じ画像がフェイスブック上にいくらでも見られるからだしその程度のポルノなら現状「お子様ランチ」レベルにも達しない主題はやはりフェイスブックの「アカウントの同意事項」優位か提訴受理国の「裁判権」優位かにあるようだ

私の興味は少しずれて問題提起の仕方とその対処法にあるアメリカ人とフランス人の想像力の違い(優劣の差ではなく)が垣間見えてその推移がお酒の絶妙な「つまみ」になる(旧大陸《ヨーロッパ・経済力↓》と新大陸《アメリカとカナダ・経済力↑》と文化の厚みの違いはソーセージの造り方の違いにもよく表れている)

ちなみに大げさなタイトルの「世界の起源」という作品はただの女性器を画面の中央に少しだけリアルに描いたというだけの観念的なものだが当時のフランスではとても発表などできる環境ではなかったらしい日本では浮世絵版画が一般にも容易に手に入るだけでなくその表現もいっそう誇張されほとんど遊び感覚に近くなって貴人庶民男女を問わずその表現自体を楽しむという現代以上の芸術的レベルに達していた(写真の絵は本文とは関係ありません)

平昌(ピョンチャン)・オリンピック始まる

平昌(ピョンチャン)オリンピックが始まった開会式も少し見た最も印象に残ったのは最後のインテル社提供の約1300機(台?)のドローンによる空中マスゲームだったドローンは自立思考型で一機ごとに自ら風向きや風速を計算して揺るぎのない五輪マークを描いて見せた

国ごとの金メダル数やなんて興味はないがあのドローンに毒ガスでも仕込まれていれば…と軍関係者はヒヤヒヤしただろうから当然その前にチェックしたに違いないオリンピックは競技用品メーカーにとっても「技術オリンピック」なのはこれまでの常識だがいよいよオリンピックでの軍事メーカーの販促ショーが開幕したように見えた次は医療メーカーの「緊急事態対応ショー」にならなければ幸いだ

会話2

L:オレ少し若返った?緑が増えたような…

R:特には

L:希望的観測ってか

R:ずっと寒いからなあ枯れないだけマシだよ

L:数年に一度の寒波だって最近やたらに何十年に一度とか聞くようになったな毎日が一生に一度しかないんだからそんなことに意味ないと思うけどなあ

L:50年ぶりの大雪だから備えろって言われても急に家を耐震化したり雪かき用に筋肉つけるわけにもいかねえだろう?

R:気象や地震の研究者にとってだなあとで調査するまで今回のことをよく覚えておいてくれってことさまあ大変なことになるかも知れないから逃げる用意だけはしろって

L:そうか。але、実際は逃げることさえできねえんじゃない?

R:そうなんだよ逃げ道は雪で塞がってますよって言われるだけじゃあ。50年前の経験を活かして自己判断せよってことだけどその人たちはもういい歳だろう?今度は雨それからまた大雪っていう予報だから今のうちに逃げるのがいいかも

L:どこへ?50年前に助けてくれた家なんかもう無いぜ